中世の面影を残す「静寂の町」 マルタ旅行で2度訪れたイムディーナ

10日間のマルタ滞在中、イムディーナには2度訪れました。

1度目の訪問はマルタに来て2日目、2度目の訪問はこれが観光できる最終日という9日目。

イムディーナは1日あれば十分なくらい小さな町ですが、最終日にどこへ行くか考えた時に「あの美しい街並みをもう一度見たいな」となってイムディーナ再訪となったのでした。

2度目の訪問では1度目の訪問とはまた別の通りを歩いたりして、前回とはまた異なる町並みが楽しめました。

静寂の町と呼ばれる古都イムディーナ

イムディーナは古代ローマから都市として存在する大変古い町。その後やってきたアラブ人の支配下で城塞化が進んだ城塞都市でもあり、城壁でぐるりと囲まれた町は遠くから見るとまるでひとつの砦のようにも見えます。

そして現在のマルタ首都であるヴァレッタが築かれる16世紀まで首都として機能していた町。

1530年にマルタ騎士団(聖ヨハネ騎士団)がマルタに移住した際、まずビルグ(ヴァレッタの南東にある半島)という町が首都となり、その後1571年に新たに建設されたヴァレッタに遷都したことでヴァレッタが正式な首都になったという歴史があります。

多くの人が住んでいたイムディーナは、新たな首都へ人々が移ったことから人口が減り、「静寂の町」と呼ばれるように。

現在の人口はわずか250人ほどで、観光客に人気ではあるものの路地に一歩入るとひっそりと静まり返り、その名の通り静寂な雰囲気を感じることができます。

1度目の訪問: 旧市街とガラス工房見学

中世の趣が残る旧市街の散策

1度目の訪問では、町の南にあるメインゲートから城塞の中へ。城壁でぐるりと囲まれているイムディーナには、町に入るための入口が3つあります。

ちなみにこのメインゲートは18世紀、当時の騎士団長だったマノエル・ド・ヴィレーナによって建設されたもの。それ以前は跳ね橋を渡って町に入っていたのだそうです。

門をくぐった先は、セント・プブリウス広場。

小さな広場には写真の国立自然史博物館やキオスクも兼ねているお土産屋さん、このあと訪れるイムディーナガラスのショップがあります。

賑やかな広場から路地に一歩入ると急にあたりが静まり返り、この町が「静寂の町」といわれる所以がよく分かります。

特に行先も決めず、雰囲気のいい通りをフラフラ。町自体がとても小さいし、歩いていればどこかしら城壁に出るので、地図がなくても迷う心配はありません。

しばらく歩いていると、町の北端にあるバスティオン広場に着きました。ここは城壁の上に登れる見晴らしスポットになっています。ちなみに奥に見えるのは後日訪れるカフェ「フォンタネッラ)」。

町が小高い丘の上にあるので眺めが抜群。かなり遠くの方まで見渡せます。

マルタのソウルフードを使った料理でランチ

ランチは、広場からまた町の中へ少し歩いたところにある「Coogi’s Restaurant & Tea Garden」で食べました。

席は室内と中庭があって、石の壁がむき出しの室内はちょっと照明が暗めで中世のお城みたいな雰囲気。私たちは外の方が気持ちいいので中庭の席にしました。

まずはマルタのノンアルビールで乾杯。

そしてマルタ名物のひとつであるマルティーズソーセージが乗ったピザ。スパイスが効いてしっかり味のあるソーセージは、ピザとの相性が抜群でした。

このほかルッコラと生ハムのピザ、サラダを注文してみんなでシェア。メニューはピザの種類が多く、ステーキやバーガー、ハムやチーズの盛り合わせのような物もありました。

Coogi’s Restaurant & Tea Garden

【住所】29 Triq IL Villegaignon, L-Imdina MDN 1160

イムディーナガラス工房

旧市街の散策後は、車で5分ちょっと離れた場所にあるイムディーナガラスの工房&ショップへ。

入り口では巨大なクリスマスツリーがお迎えしてくれます。

工房では職人さんたちが作業している様子を間近で見ることができます。工房エリアは、たぶん釜の音だと思うのですが、ちょっと音が大きくて子供達が怖がったので私だけ入って見てきました。

見てるといかにも簡単そうに作業していますが、これも熟練の技の賜物なんでしょうね。

ショップは、イムディーナガラスのショップとしてはここが一番大きいと思います。旧市街にもお店がありましたが、規模が全然違いますよ!

ドアノブやランプ、花瓶、食器などなど品ぞろえが豊富で色々欲しくなってしまう…

せっかくだから思い出にもなって普段も使えるガラス製品を買いたいと思っていたので、写真のようなランプと器を買いました。

両方ともB級品扱いで半額。工房エリアにB級品の棚みたいなのがあって、そこで掘り出し物を探しました。小さな傷がありますが、使っている時には見えない場所で全然気にならないので問題なしです。

運が良ければ今回みたいに目立たない傷だけのものが見つかりますが、そうでない物も結構あったので、これは運次第かなという感じです。ランプは定価だと140ユーロでそこまで高いわけではありませんが、やっぱり安いに越したことはないですよね。

ちなみにマルタにはイムディーナガラスのほか、ヴァレッタガラス、ゴゾガラスという3つの伝統ガラス工芸があります。個人的には食器やインテリアとして使うならイムディーナガラス、アクセサリー系はヴァレッタガラスが好みでした。

2度目の訪問: マルタで一番美味しいと言われるケーキ

ギリシャ門から町の中へ

1度目の訪問ではメインゲートから町の中に入りましたが、2度目の訪問ではそのメインゲートから向かって左手の方にあるギリシャ門へ。

写真に写っているメインゲートからお堀づたいに歩いていくと…

やがてギリシャ門が見えてきます。

門の中がトンネルみたいな感じになっていて、なかなか面白かったです。

トンネルを抜けた先は、小さな広場みたいになっていました。

細い路地を歩いていくと…

ドアが可愛い写真スポットを発見。何人かがドアの前で写真を撮っていたので、私たちもお願いして家族で写真を撮ってもらいました。

訪問は3月でしたが、夏はブーゲンビリアが満開で綺麗なんでしょうね。

イムディーナは全体の統一感があって、どこを歩いても美しい街並みが続きます。

マルタで一番と噂のケーキ

しばらく散策した後は、「フォンタネッラ(Fontanella)」という老舗カフェへ。マルタで一番美味しいチョコレートケーキがあるということで、食べに行ってきました。

このカフェは見晴らしの良いテラス席がある事でも有名ですが、ベビーカーがあるとちょっと狭そうだったので中庭みたいな席へ。緑が多くて小さな噴水もあり、雰囲気がとてもよかったです。

そしてこれが噂のチョコレートケーキ。チョコレートケーキだけでも何種類かあったので、ページの一番上に書かれているクラシックバージョンをお願いしました。

味はとっても濃厚で、これ一切れ食べれば一食になるんじゃないかというくらい。クリームまでチョコレート尽くしの贅沢なケーキでした。

ちなみにカフェには軽食メニューもあり、夫と子供達はサンドウィッチを食べていました。本当は夫にも別のチョコレートケーキを頼んでもらって食べ比べをしてみたかったのですが、甘い物があまり得意ではない彼は食べきる自信がないと…まあこればかりは仕方ないですね。

Fontanella

【住所】

1, Bastion Street, Mdina, MDN1200

天井のフレスコ画が美しい教会

食後は、カフェのすぐ近くにある聖母マリア受胎告知教会(Church of the Annunciation of Our Lady)へ。

教会は17世紀に建設されたもので、1693年のシチリア地震でイムディーナ大聖堂が被災した時には、1702年までのあいだ大聖堂の代替として使用されていたのだそう。

マルタは1798年にナポレオン率いるフランス軍に占領され、教会の略奪などが行われたわけですが、イムディーナではある少年がこの教会から警鐘を鳴らして町を守ったという逸話が残されています。

バロック様式の教会の中では細かい所まで豪華な装飾がされ、宗教画がいくつも飾られていました。

天井画も立派。こうして見ると、教会は楕円形なのだということが分かりますね。

教会のある通りは観光客も多くて割と賑やかである一方、中は静寂に包まれ、バロック芸術が織りなす荘厳な雰囲気も相まってまるで別世界のようでした。

教会の横には、これまた雰囲気の良さそうな小道が延びています。

大聖堂周辺を散策

教会を見学したら、大聖堂周辺を散策しながらおみやげを見たりしました。

先ほど少し触れた聖パウロ大聖堂は、4世紀まで遡る歴史をもつマルタで最初の大聖堂なのだとか。破壊や修復、拡張を繰り返し、現在の建物は1702年に建てられたものだそうです。

教会や大聖堂のあるエリアから南へ延びる通りは、ほかの通りより幅がだいぶ広くて町の目抜き通りみたいな感じでした。

帰るときはメインゲートから町の外へ。

町の外の道路沿いに、まだ3月だというのにブーゲンビリアが満開の一角がありました。

イムディーナのまとめ

中世の町並みが続く、「静寂の町」イムディーナ。

統一感のある町並みはどこを歩いても美しく、しんと静まり帰った細い道は雰囲気がとても良くて散策の楽しい町でした。

首都のヴァレッタとは雰囲気が全然違うので、両方訪れて町並みを比べてみるのも面白いですよ。

行く際は町の近くにあるガラス工房もぜひ訪れてみてください。何か掘り出しものが見つかるかもしれません。

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