ドイツのクリスマスマーケットで食べたいおすすめグルメ

ドイツ各地、2500ヵ所以上で開催されるクリスマスマーケット。

美しい街並みに輝くイルミネーションはもちろんのこと、屋台グルメを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

クリスマスマーケットではここならではの食べ物ほか、普段見かけないような珍しい食べ物も沢山。今回はこれまで30ヵ所以上のマーケットで食べたグルメの中から、特に美味しかったものをピックアップして紹介します。

しょっぱい系

ドイツなので肉料理ばかりかと思いきや、チーズや魚など肉以外のバリエーションも豊富です。

ドイツ屋台の定番「ブラートブルスト」

ドイツの屋台メシといえば、やっぱり定番はブラートブルスト(Bratwurst:焼ソーセージ)。どこのクリスマスマーケットに行っても必ずあり、ジューシーな匂いがあたりに立ち込めているのですぐに分かります。

一般的な牛肉や豚肉を使ったソーセージのほか、チリ入りの辛いものやチーズ入りなど種類も様々。パンに挟まっている事がほとんどですが、お店によっては付け合わせにポメスを選ぶこともできたりします。私が特に好きなのはチーズ入りのソーセージで、食べると中で溶けたチーズがとろりと出てくるのが何とも美味。チーズがかなり熱いので火傷には注意です。

このほかニュルンベルクのニュルンベルガ―や、テューリンゲン地方のチューリンガーなどご当地ソーセージを試してみるのもおすすめ。写真はエアフルトで食べたテューリンガーソーセージで、ものすごく大きくてこれだけでも立派な食事になります。

 

がっつりお肉の塊「シュピースブラーテン」

お肉つながりでもう一つおすすめしたいのが、豚肉のローストを厚切りにしたシュピースブラーテン(Spießbraten)。分厚い肉はとってもジューシーかつ、外側まぶされた香辛料がスパイシーで食が進みます。

焼ソーセージと同じく、パンに挟んで提供されるのが一般的。がっつりお肉を頬張りたい方はぜひ食べてみてください。

 

食べごたえたっぷりのパン「ハンドブロート」

ハンドブロート(Handbrot)は中にハムやチーズ、マッシュルームなどを詰めて焼いたパン。とはいえ見た目も味も、パン屋さんで売られているパンより手作り感が強いのが特徴です。クリスマスマーケットのほか中世祭りの屋台でもよく見かけます。

パンを焼くオーブンもどこかノスタルジックなもの。

中身がぎっしり詰まっているので、見た目以上にずっしり重たく結構な食べ応え。お店には行列ができている事も多いですが、焼きたての熱々は本当に美味しいので並ぶ価値は十分にありますよ。

 

味が染みこんで激うま「マッシュルーム炒め」

マッシュルーム(Champinion)をたっぷりのスパイスと一緒に炒めた料理。たかがマッシュルームと思われるかもしれませんが、侮ることなかれ!スパイスたっぷりのソースがマッシュルームに染みこみ、もう絶品なのです。大きなフライパンで豪快に調理している様子も、迫力があって面白いです。

マッシュルーム炒めにはパンが添えられている事がほとんど。ソースが美味しいので、パンに浸して最後の1滴まで味わい尽くしましょう。

 

とろーりチーズが美味しい「ラクレット」

チーズを溶かしてパンや野菜にかけて食べるラクレット(Raclette)。濃厚な匂いをかぐとどうしても食べたくなるのか、ここも行列がよくできています。屋台では特殊なオーブンを使ってチーズの表面を溶かし、溶けた部分をバゲットや黒パンの上に乗せてくれます。

冬空の寒い中で食べる熱々のラクレットはまた格別。匂いとは対照的に味はとってもマイルドなので、クセのあるチーズが苦手な方でも美味しく頂けますよ!

ちなみにドイツでは、年越しのパーティーでラクレットを食べることが多いです。

たきき火で炙ったサケ「フラムラクス」

大きなサケの切り身をたき火で炙った「フラムラクス(Flammlachs)」。炙っている光景がとてもワイルドなので、いつもみんなの注目を浴びている料理でもあります。切り身を1人で1枚食べるのではなく、身をほぐしてパンに挟むのが一般的。お店によってはサラダと一緒にお皿に盛って出すところもあります。

サケは脂が乗っていて超美味。7€ほどと他の料理に比べて値段が高めですが、1回は食べておきたいところです。

スイーツ系

クリスマスマーケットにはスイーツも沢山。ローストアーモンドやチョコがけフルーツなどは、キラキラした見た目がまたクリスマスらしくて気分が盛り上がります。

目にも鮮やかな「ローストアーモンド」

クリスマスマーケットで甘くて香ばしい香りを放っているのがローストアーモンド(ドイツ語では「ゲブランテ・マンデルン(Gebrannte Mandeln)」)。アーモンドに砂糖の衣をまとわせたお菓子で、100gいくらという感じで量り売りされています。

バニラやシナモン風味のオーソドックスなものもあれば、チリやオレオ、カフェラテといった変わり種があるところも。ちょっと大人な味わいが欲しければ、ラムやエッグリキュール、アマレット風味のアーモンドなんかも良いかもしれません(お店によって置いている種類は異なります)。

このアーモンンドをポリポリ食べながらマーケットを見て回るのもまた一興。食べているとあっという間に無くなってしまいますが、ナッツ+砂糖でハイカロリーなのでダイエット中の方はご注意を。

 

クリスマス定番のお菓子「レープクーヘン」

ドイツのクリスマス定番のお菓子といえばレープクーヘン(Lebkuchen)。シナモンやクローブなどスパイスをたっぷり混ぜ込んだ生地を焼いたお菓子で、「レープクーヘンの香り=クリスマスの香り」と言ってもいいほどクリスマスを象徴するお菓子です。砂糖の代わりにはちみつを使用しているからか中はしっとりとしています。

丸や四角をしたものが一般的ですが、クリスマスマーケットには可愛く絵付けされたレープクーヘンも沢山。可愛すぎて食べるのがもったいないくらいです。

ちなみに同じレープクーヘンでも、首から下げたりするこのタイプは美味しくありません。

 

蒸しパンとバニラソースが最高「ダンプフヌーデル」

今回紹介している中で私が一番好きなグルメがダンプフヌーデル(Dampfnudel)。肉まんのような見た目の蒸しパンにバニラソースがかけられているスイーツで、地域によってはゲルムクヌーデル(Germknödel)と呼ばれたりもします。

蒸しパンの中にはプラムやさくらんぼのジャムが入っていて(何も入っていないタイプもあり)、バニラソースをかけてその上にシナモンシュガーやケシの実と砂糖をトッピングするのが王道の食べ方。フワフワの生地とバニラソースの組み合わせは最強といっていいほど美味しくて、スイーツ好きな私にとってはまさに「幸せの味」です。

 

シュールな見た目の「チョコがけフルーツ」

イチゴやバナナ、リンゴをチョコでコーティングしたチョコがけフルーツ。ただチョコがけしたフルーツもあれば、そのフルーツで豚やネズミを作ってしまうという創作意欲に満ちたお店もあったりします。

チョコフルーツで作った動物たちはどこかシュールで、思わずクスっと笑いたくなるほど。面白い見た目なので話のネタに食べてみるのも良いかもしれませんね。

使われているフルーツは様々ですが、私のおすすめはバナナとブドウ。チョコバナナはもうお決まりという感じですが、ジューシーなブドウとチョコの組み合わせも結構合うのです。

ブドウは小さくて食べやすいのも◎

 

バリエーション豊富「クレープ」

クレープ(Crêpe)はヌテラ×バナナやシナモンシュガー、バニラソースにアップルソースなどなど、とにかくバリエーションが豊富。このほかエッグリキュール×チョコみたいなちょっと大人な味わいのクレープもあったりして、どれも美味しそうなので私も毎回すごく悩んでしまいます。逆に日本でよくあるホイップクリームの入ったクレープは、ドイツではあまり見かけません。

スイーツの項目で紹介していますが、チーズやマッシュルームなどが入ったしょっぱい系もあります。ご当地物だと、フランクフルトには名物グリューネゾーセ(ハーブソース)が入ったクレープがありました。

注文を受けてから一つずつ作るので多少時間はかかりますが、熱々の出来たてクレープはもうたまりません。

 

熱々でホクホクの「焼き栗」

焼き栗(Heiße Maroni)もクリスマスマーケット定番の食べ物。皮付きのまま100g単位で量り売りされています。熱々の焼き栗はほんのり香ばしさがあって、ついパクパク食べてしまいます。

焼き栗のお店は、なぜか機関車の形をしているのをよく見かけます。これは栗を売っているおばさんが教えてくれたのですが、栗の入った袋を懐に忍ばせておくとホッカイロみたいに暖かくて気持ちいいのです。

地域ならではのご当地グルメ

ここではその地域へ行ったら食べてみたいご当地グルメを紹介。住んでいる場所の関係で南ドイツや南西ドイツのクリスマスマーケットへ行くことが多いので、そのあたりの地域のグルメが多めです。

ご当地グルメといってもそこでしか食べられないという訳ではなく、物によっては他の地域の大きなマーケットで見かけることもあります。

ドレスデンの伝統菓子「シュトレン」

ドレスデンを代表するお菓子と言えばシュトレン(Stollen)。町にはシュトレン保護協会なるものがあり、彼らの審査に合格したシュトレンだけが「ドレスドナー・シュトレン(ドレスデンのシュトレン)」を名乗ることが許されます。認められたシュトレンは金の印が貼られているのですぐに分かりますよ。

バターたっぷりでリッチな味わいのシュトレンは、ドレスデンのクリスマスマーケットへいったら必ずゲットしたいもの。フランクフルトなど大きなクリスマスマーケットでもお店が出ています。

 

アーヘン名物「プリンテン」

アーヘン名物のプリンテン(Printen)は、レープクーヘンによく似たお菓子。とはいえプリンテンのほうが歴史が古く、これが発展してレープクーヘンが生まれたと言われています。チョコがけやナッツをまぶしたものもありますが、スパイスの味をしっかり感じたいのであれば何もついていないタイプがおすすめ。

クリスマスマーケットで購入できるほか、アーヘンの町なかにもお店が沢山あります。特に有名なプリンテン屋さんは、市内数ヵ所にお店を構えるノービス(Nobis)。冬になるとプリンテンのディスプレイがクリスマス仕様になって、道行く人々の注目を集めています。

[jin_icon_info color=”#567fcc” size=”18px”]アーヘン市内の店舗一覧(Nobis公式サイト)

 

南西ドイツ料理の定番「ケーゼシュペッツェレ」

小指の先くらいの大きさのパスタをチーズで和えたケーゼシュペッツェレ(Käsespätzle)は、南西ドイツの郷土料理。家庭やレストランでは年間を通じて食べられますが、寒空の下で熱々を食べるのがまた冬っぽくて良いのです。溶けたチーズとモチモチパスタの食感が何ともたまらない一品。

 

ニョッキのような食感の「シュプフヌーデルン」

シュプフヌーデルン(Schpfnudeln)は南ドイツで主に食べられる料理。じゃがいもと小麦粉を練った生地で作られ、食感もニョッキのように弾力があります。食べ方にはバリエーションがいくつかありますが、クリスマスマーケットにあるのはベーコン、ザウアークラウトと一緒に炒めたものがほとんど。ほど良い酸味もあって食が進みます。

 

ドイツ版薄焼きピザ「フラムクーヘン」

フラムクーヘン(Flammkuchen)とはものすごく薄い生地にサワークリームを塗り、その上に玉ねぎをベーコンを散らして焼いた料理。フランスとドイツの国境に位置するアルザス地方が発祥と言われ、南西ドイツでもよく食べられます。玉ねぎとベーコンが乗ったスタンダードなもののほか、サーモンやほうれん草、山羊のチーズなどがトッピングされることも。

結構大きな見た目ですが生地がとっても薄いので、1人で軽く1枚食べられてしまいます。1口食べてみれば、サクサクした食感に病みつきになること間違いなし。

 

ザクセン地方のお菓子「クワルクコイルヒェン」

小さなパンケーキの様な見た目のクワルクコイルヒェン(Quarkkeulchen)は、ドレスデンやライプチヒなどザクセン地方のお菓子。生地にはクワルクというドイツ版フレッシュチーズとすり潰したじゃがいもが混ぜられています。写真は砂糖がまぶされていますが、アップルソースやアイスを添えることも。

食感はモチモチしていて、可愛い大きさの割には結構お腹にたまります。ザクセン地方のクリスマスマーケットに行く際は、ぜひお試しを。

おわりに

クリスマスマーケットにあるグルメから私のおすすめを紹介しましたが、皆さんの食べたいものは見つかりましたか?今回ピックアップした中でもダンプフヌーデルンは本当にオススメなので、ぜひマーケットで探して食べてみてください。

このほかにもジャガイモを油で揚げたパンケーキ「ライプクーヘン(Reibekuchen)」や暖かいスープなど、数えきれないほど色々な食べ物が登場します。この時ばかりは体重など気にせずに、ここならではのグルメを思う存分楽しみましょう!

またソースなどで手が汚れることも多いので(お皿からこぼれていたりとかよくあります)、ウェットティッシュを持って行くと便利ですよ。

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