留学やワーホリでドイツきたら、まずぶち当たる壁が「部屋探し」。
交換留学で来る学生にはあらかじめ寮が用意されていますが、協定校ではない大学へ留学する人やワーホリでドイツに来る人は自分で部屋を探さなくてはいけません。
ドイツではインターネットで家を探すのが一般的ですが、来たばかりで慣れないうちに家を探すのはかなり大変。言葉の壁もあるし、部屋の探し方も日本と違う点がいくつかあるからです。
という訳で、今回は「部屋探しってこんな感じなのか」とイメージできるよう、ネットでの部屋探しをメインに探し方や部屋見学までの流れを紹介します。
Contents
ドイツでの部屋の探し方
インターネットで部屋を探す
部屋の探し方はいくつかありますが、インターネットを使って探すのが一般的。掲載件数が多いほか日本からも閲覧できるので、だいたいどんな物件があって相場はどのくらいなのかを渡独前にチェックできます。
また大家さんによってはスカイプで部屋を見せてくれる人もいて、運が良ければ日本にいるうちに部屋が決まることもあります(でもものすごく稀です)。
ここでは私が実際に利用したサイトを含め、ドイツ語と日本語の便利なウェブサイトを紹介します。
WG-Gesucht
ドイツでWGを探す誰もが利用するサイト。WGメインですが、1人部屋や一軒家もチラホラあります。
物件数がかなり豊富ですが、利用者が多いので良い物件はすぐに入居者が決まってしまいます。
1日前にアップされた物件の所有者にコンタクトを取ったところで、「見学者が多いからちょっと待って」または「もう決まったんだ」と返事がくることも。
サイトはとても使いやすく、英語対応もしています。
Studenten-Wg.de
WG-Gesuchtと同じようなサイトですが、こちらは件数が少ないほかドイツ語のみ。
とはいえライバルが減るうえ、たまにねらい目な物件もあります。
ImmobilienScout24
アパートや一軒家が探せるサイトで、私がフランクフルトで住んでいた部屋や、私達が今住んでいるアパートもここで見つけました。物件数がかなり豊富。
不動産屋さんが物件を紹介しているものもあれば、大家さんが個人で出している物件もあります。
MixB ミックスビー
ドイツ生活情報が一通り揃っている掲示板。求人や物の売買などと一緒に部屋の入居者募集の掲示板があります。
ジモモ フランクフルト
フランクフルトに特化した掲示板。ルームメイト募集や入居者募集の掲示板があります。
Fecabookグループ
もし住む予定の町に日本人留学生が沢山いて彼らのFacebookグループがあるようなら、そこで呼びかけるのも一つの方法です。
私が以前住んでいた町のグループでも、渡独前にそこで呼びかけてすぐに部屋を見つけていた人が何人もいました。
公開で呼びかけるのは変な人が寄ってきそうで心配ですが、ある程度人数がいるコミュニティの中であれば、そのつながりを通して空きそうな部屋を紹介しえもらえる可能性も高いです。
不動産屋
不動産屋で物件を探すのもアリですが、日本のように沢山ある中から選ぶというのではなく、1つの不動産屋での取り扱い物件はだいぶ少ないです。
不動産屋1件にいって消耗する時間を考えると、件数の多いネットで見た方がよっぽど効率が良いですよ。
また不動産屋にもよりますが、めぼしい物件がなくて探してもらう場合、「忘れてるんじゃない?」と思ってしまうほど時間がかかる事もあります。
大学の掲示板
大学の掲示板では、求人やイベント情報に混じって入居者募集の紙が貼られていることがよくあります。
たまに古い募集が残っているので要注意。
知り合いの紹介
周囲に部屋探しをしている事を大々的に言っておくのも効果大。「○○が同居人探してるよ」や、「○○が日本へ帰るから次住む人探してるよ」などと声をかけてもらえるようになります。
部屋の内見を申し込む
良さそうな部屋が見つかったら、サイトのコンタクトフォームやメールで内見の申し込みをします。
返事は来たり来なかったりなので、良いなと思った所にはどんどんメッセージを送りましょう。
メッセージは英語よりもドイツ語で書いた方が、返信が来る確立は高いです。ドイツ人は英語ができる人が多いですが、高齢で英語がそこまで得意でないという大家さんもいます。
お部屋見学
【1人部屋の場合】部屋の内見は大家さんとの面接
入居希望者が複数いる場合、誰が住むのかを決めるのは大家さんや不動産屋さん。内見では彼らもこちらの人となりや経済力を結構チェックしてきます。
大家さんだって自分の物件を貸す以上、信頼のおける人に貸したいわけです。部屋の内見は、いわば面接のようなもの。
ただでさえ外国人は不利になることが多いので、「小ぎれいな服装」、「はっきり受け答えする」など、なるべく良い印象を与えるのが大切です。
また部屋見学の際に「Selbstauskunft」という用紙が渡されます。これはあなたの基本情報や収入などを書くもの。
見学してみて「入居したい」と思ったら、この用紙に記入してなるべく早く大家さん(または不動産屋さん)に送ります。
【WGの場合】なるべく同居人全員に会う
WGの場合は、大家さんでなく既にいる住人が入居者を決めます。実際に会って話してみることで、「この人とは合いそうかな」とお互いに確認できるはずです。
話してみて「合わないな」とこちらが感じて、その物件を辞退することもあります。
またWGの内見ではなるべく同居人全員に会うようにしましょう。
というのも、「この人はどうしても合わない」なんてことがごく稀にあるからです。
部屋探しでチェックしておきたい事項
家具付き or 家具無し
家具付き物件は入居後にベッドや机などの家具を購入する必要がありません。家具の購入や処分の手間を考えると、1年だけのワーホリや私費留学の場合は家具付きの方が楽です。
逆に今後数年住む予定であるのなら、家具無し物件にして自分で家具をそろえても良いですね。
最低契約期間
物件によっては「最低○○年借りなければならない」と決められている場合もあるので、部屋の見学時に要確認です。
これを忘れると、退去時のトラブルにもなりかねません。
Nebenkostenに何が含まれるか
Nebenkostenに何が含まれているのかも、部屋の見学時によく確認しましょう。
水道代、暖房費、共同エリアの清掃費用、ゴミ回収費用はNebenkostenに含まれるのが一般的ですが、物件によって微妙に異なることもあります。
上記の項目がNebenkostenに入っていなければ別に払わなければいけないので、その分月の出費もかさみます。
周囲の利便性
ワーホリや留学で車を持つことはほぼ無いと思うので、駅からの距離や徒歩圏内にスーパーがあるかなどもチェックすべきポイント。
一度に沢山買い物できなければスーパーにも頻繁に行くことになるので、スーパーが行きやすい場所にあるのは結構重要です。
部屋探しで覚えておきたい単語
部屋探しをする時に最低限覚えておきたい単語です。トラブルを防ぐためにも、必ず確認を。
- Kaution(敷金):大体家賃2~3ヶ月分。退去時に住居に問題がなければそのまま返ってきます。
- Provision(礼金):以前は不動産屋を通して(サイトなどで)物件を見つけた場合、およそ家賃2ヶ月分を不動産屋に払ことになっていました。
2015年夏より廃止されていますが、不動産屋に依頼して探してもらった場合には従来通り支払うことになります。 - Kaltmiete:全体で支払う家賃から諸費用を差し引いた金額。
- Warmmiete:Kaltmieteに諸費用を合わせた金額。家賃として支払う金額です。
- Nebenkosten:水道代や暖房代、アパートの清掃費用などがここに含まれます。暖房代(Heizkosten)が別項目になっている場合もあります。
- Wohnfläche:部屋の広さ。
- Bezugsfrei ab~:入居可能日。
部屋探しは大変だけど焦りは禁物
ドイツ人でも苦労する部屋探し。来たばかりでドイツ語もよく分からない中での部屋探しはなおさら、不安や焦りもあり相当苦労します。
とはいうものの、なんだかんだ言って住む場所は見つかるもの。「焦るな」というのは無理だと思いますが、焦りすぎると変な詐欺にも引っかかりやすくなるのも事実です。
大変だとは思いますが、これは誰もが通る道なので頑張りましょう。
詐欺など部屋探しでのトラブルについては「ドイツで部屋探し!探し方と実際にあったトラブル」という別記事でも触れているので、参考にしてみてください。
初めまして、堂園 真理子と申します。
息子が10月よりミュンヘンの大学院に進学します。
物件をWGで探してます。
良い物件に会うことができ、オンラインで面談もして返事するだけになったのですが、騙されていないか心配です。
4人で住むんですが全てエンジニアの人でその中の代表の人とだけ顔合わせしました。色々と質問されたりと問題なさそうなのですが、100人くらいアクセスがあり息子にきめたようですが、こんなにもスムーズに決まっても大丈夫でしようか?
なかなか住居探しは難しいと聞いております。
騙されていないか確認する方法はありますでしょうか。
よろしくお願いします。
質問ありがとうございます。
オンライン面談だけだと、なかなか心配ですよね。
詐欺の見分け方ですが、契約書にサインする前に敷金(Kaution)や家賃の入金を促す場合は怪しいです。
大家さんが「海外に住んでいて今は会えないが、先に入金すれば鍵を送る」と言って、入金後に連絡が付かなくなるという手口はよく知られています。オンライン面談では相手のいる場所が本当にミュンヘンなのか見分けるのが難しいですが、入居まえにお金の催促がなければ大丈夫かなという気もします。