ローマを後にした私たちはイタリア南部のサレルノへ。サレルノには2泊し、中1日はアマルフィへ日帰りで行ってきました。
アマルフィを含むアマルフィ海岸は、イタリア南部のソレントからサレルノにかけて続く全長約40kmの海岸線。1997年にユネスコ世界遺産に登録されたほか、日本では織田裕二主演の映画「アマルフィ 女神の報酬」でも有名になりましたね。
日本であまりにも有名になっていたので、実は「そんなに大したことないだろ」とそこまで期待していなかった私。
ところが実際のアマルフィは「世界一美しい海岸」との名の通り、入り組んだ海岸線が美しい素敵な町でした。
アマルフィへの行き方
公共交通機関でアマルフィへ行く場合、手段はバスかフェリーになります。
バスはSITA SUD BUSというバス会社が南イタリア各地とアマルフィを結んでいます。所要時間めやすは以下の通り。
バスは断崖絶壁を走り、眺めがとても良いそうです。スリルのある旅の好きな方にはおすすめ。
またサレルノやポジターノからはフェリーで行くことも可。
- サレルノから……40分
- ポジターノから……30分
料金はどちらから出発しても大人片道8€。時刻表はTravel Mar社のHPから調べることができます。
せっかく天気もいいし遊覧船気分も味わいたかったので、私達はサレルノから船でアマルフィへ向かいました。
途中でも海岸に小さな町が見えたりして眺めも最高。気持ちよい風に吹かれながら眺めを楽しんでいると、やがてアマルフィの入り江が見えてきます。
海洋国家アマルフィ
その歴史はローマ時代まで遡るアマルフィ。入り組んだ海岸や背後の山に守られたこの地は、敵の侵入を防ぐのに好都合でした。
確かに海岸線はかなり入り組んでいるみたいです。
9世紀頃は地中海の貿易を支配する海洋都市ともなったアマルフィ。しかしその後はヴェネチアやジェノヴァといった海洋国家の台頭やピサ人の侵入を受け、アマルフィは支配者の座を受け渡すことになります。
現在は温暖な気候でリゾート地として人気なほか、レモンの栽培も盛ん。人間の拳よりも大きなこの地特産のレモンは、リモンチェッロやお菓子、料理など様々な場面で使用されます。
アマルフィ大聖堂
9世紀に建設されたアマルフィ大聖堂。何度も改修を繰り返した結果、ロマネスク、バロック、ビザンチンなど、時代ごとに流行した様々な建築様式が融合しています。外観はどことなくエキゾチックですね。
大聖堂前の広場は賑やかですが、一歩中に入るとさっきまでの喧騒が嘘であるかのような厳かな空気に包まれます。
所々の細かな装飾にも注目です。
迷路のように入り組んだ町
大聖堂前の広場から伸びているメインストリートでは、両脇にお土産物屋さんが沢山。マヨルカ焼のほか、リモンチェッロやレモン石鹸など、特産のレモンを使用した商品が目立ちます。
どんどん進んで行くと道幅が狭くなり、「観光エリア」から「地元民エリア」のような雰囲気に。
魚屋さんの横ではシーフードのフライが美味しそうな匂いを漂わせていました。誘惑に負けて私達もシーフードフライのミックスを購入。塩気がちょうど良くて、レモンを絞ると揚げ物なのにものすごく爽やかな味わいになります。
レモン畑の上から望む絶景
メインストリートの両脇から伸びている、いくつもの細い階段路地。ここを上っていくと、海岸を一望できる絶景ポイントにたどり着けます。
こんな感じの入り組んだ階段をひたすら上へ上へ。町はあんなに賑やかだったのに、ここまでくると観光客もまばらです。
町の背後に広がるレモン畑の上までくると、しだいに視界が開け絶景が目の前に!キラキラ光る青い海とオレンジ色の屋根とのコントラストが、まさに南イタリアというイメージにぴったりです。
急な斜面には一面レモン畑が広がります。
アマルフィ産のレモンで驚くのが、まずその大きさ。私達がよく目にするレモンの3倍はあろうかというほど大きく、皮も非常に肉厚なのだそう。
帰りは別ルートで町へ戻ります。それにしても坂道ばかりなので住民は足腰が鍛えられそう。
宿泊した町サレルノ
ナポリから南へ50kmの場所にあるサレルノ。世界遺産のアマルフィ海岸にはこの町も含まれていますが、町自体はあまり観光地化されておらず、のんびりとした空気が流れています。
旧市街には趣のある路地が張り巡らされ、異国情緒たっぷり。美味しい魚料理屋さんやピッツェリアも沢山あり、価格帯もアマルフィなどの有名観光地よりはだいぶ安いです。
そんな旧市街の人気レストランのひとつ「Osteria del Sapori」で夕食を頂きました。家族経営の小さなレストランです。
タコのサラダなど前菜を頂き、メインは魚料理。1匹丸ごと調理した魚を、食べやすいように頭と骨を目の前で取り除いてくれました。魚のエキスがたっぷりのスープも最高!
そしてレストランのおばあさんがニコニコしながら食後に持って来てくれたのは、自家製のリモンチェッロとメロンチェッロ。南イタリアでは食後の消化を促すためによく飲まれるのだそう。
リモンチェッロは爽やかでありながらアルコール強め、メロンチェッロはクリーミーな味わいでした。
[box04 title=”レストラン情報”]Osteria del Sapori【住所】Via S. Maria del Domno, 4, 84121 Salerno[/box04]
アマルフィへは現地ツアーもおすすめ
アクセスがあまり良くないアマルフィ。自力で行こうとすれば、アマルフィだけで1日が潰れてしまいます。
「もっとあちこち巡りたい!」という人は現地ツアーがおすすめ。ローマやナポリから出発し、ツアーによってはポジターノやソレントなど複数の町を回ることも可能です。
アマルフィ訪問記はここまで。次回はナポリの観光をします。
[box06 title=”宿泊ホテル”] B&B La Vie en Rose [su_row] [su_column size=”2/5″]
[/su_column] [su_column size=”3/5″] サレルノ中心部にあり、旧市街やフェリー乗り場へ行くのに便利。部屋は広々していてとても清潔。朝食は部屋まで持って来てくれる。
≫Booking.comで詳細を見る
≫Agodaで詳細を見る
[/su_column] [/su_row][/box06]