【ドイツの医療システム】婦人科検診とピル事情

女性なら気になる婦人科系の病気。

これからドイツに長期滞在するのであれば、婦人科で検診を受ける機会もやってくるはずです。

ドイツでは20歳から年1回の子宮頸がん検診が推奨されていて、費用は保険でカバーされています。

デリケートな検査なので「あんまり行きたくない(しかも外国だし)」と思う人もいると思います。

でも自分の体を守るためにも、婦人科検診には定期的に行きたいところ。

そこで今回はドイツでの婦人科検診のほか、こちらでは身近な存在であるピル事情についても紹介します。

婦人科探しは早めに!

婦人科探しは早めにするに越したことはありません。

というのも、「予約できるのは数週間先」なんてことが普通にあるからです。

2~3週間先ならまだいい方で、タイミングが悪ければ1ヵ月や2ヶ月先まで予約が取れない場合もあります。

また婦人科によっては、「今はいっぱいで新規患者を受け入れていない」なんて事もあります。

そうなるとまた別の婦人科を探さなければいけません。私は「女の先生にこだわった」という理由もありますが、空きのあって受け入れてくれる婦人科は住んでいる町でも隣町でも見つかりませんでした。

なので電車で30分くらいかけてシュトゥットガルトまで通っています。

受け入れてくれる婦人科がすぐに見つかるとも限らないし、予約がずっと先になる可能性もあるので、なるべく早めに探した方が良いですよ!

探すときは「ホームドクターの見つけ方&かかり方」で解説しているように、病院検索のサイト「jameda」を使うのが便利です。

ドイツでの婦人科検診

頻度・検査内容

子宮頸がん検診や乳がん検診は、公的健康保険に入っていれば無料で受けられます(エコー検診など例外あり)。

子宮頸がん検診 20歳から 年1回
乳がん検診(触診) 30歳から 年1回
マンモグラフィー 50歳~69歳 2年に1回

これらは公的健康保険のAOKから抜粋した内容です。

子宮頸がん検診に関しては、ピルを飲んでいる場合は半年に1回の検診が推奨され、私も先生の指示で半年ごとに通っています。

[chat face=”9983FECD-E91C-4932-A44C-F4B6C608BA41-コピー.png” name=”” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]プライベート保険では適応範囲が異なると思うので、自分の入っている保険でよく確認してみてください。[/chat]

問診:必ず聞かれること

問診では、「最後の生理はいつだったか」、「規則的に生理が来るか」は必ず聞かれます。

そのほかは心配事があれば相談してみましょう。

悩みなどデリケートな話もするので、先生との相性はものすごく重要だと思います。

検査:仕切りのカーテンがない!

内診検査では触診と細胞診、希望であればエコー検査も行います。

  • 触診:ちょっと抑えたりしながら痛みがないか聞かれます。
  • 細胞診:綿棒みたいなものでこすって細胞を採取し、それを検査。
  • エコー検査:先生が画面を見せてくれながら、問題がないかチェックします。

診察室の隅に着替えスペースみたいなのがあるので、そこで服を脱いで内診台の上へ。

検査の時には仕切りのカーテンはありません

これには驚いた日本人女性も多いみたいで、海外ブロガーさん達の記事で話題になっているのを見たことがあります。

私はというと初めて婦人科検診をしたのがドイツだったので、カーテンがないのが普通だと思っていました。人前で足を広げるのは最初は恥ずかしかったですが、検査だと割り切っているので今は全然平気です。

いちど一時帰国中に地元で婦人科検診をしたことがありますが、その時はむしろカーテンに対して違和感がありました。

こうで相手が何をしているか見えない状況のほうが、何か嫌じゃないですか?

検査結果

検査結果については、何か異常がある時だけクリニックから連絡がきます

1週間たって連絡がなければ、何もなかったという事なので安心して大丈夫です。

ドイツのピル事情

ピルは身近な存在

ドイツでは日本に比べるとピルがかなり身近な存在。

「生理不順」だったり「PMSがひどい」、「避妊」など様々な理由でピルが服用されています。

ちなみにFocus誌によると、ドイツでは18~20歳の女性の約80%がピルを使用しているのだそうです。また女性の60%がピルを使っているとも言われています。

「ピルを飲んでいる女性は性に奔放」という偏見もなく、飲んでるからといって変な目で見られることもありません。

[chat face=”9983FECD-E91C-4932-A44C-F4B6C608BA41-コピー.png” name=”” align=”right” border=”gray” bg=”none” style=””]私が以前住んでいたWGでも、同居人の女の子3人は全員ピルを飲んでいました。[/chat]

これは個人的な感想ですが、ドイツでは「ピル」をふくめた「性」の話にオープンな女子が多いと思います。それにパートナー同士でもこういったテーマは普通に会話にでてきます。

日本だと何となく恥ずかしくて話しにくいイメージですが、こっちの人は性にまつわる話題に対してあまり抵抗がないみたいです(もちろん人にもよりますけどね)。

値段が安い・22歳までは全額が保険適応

ドイツでピルが普及している理由のひとつが、値段の安さでしょう。

22歳までは全額が保険適応なので、1銭も払わずにピルが手に入ります。

購入する場合でも、6ヵ月分で40€(5000円弱)くらい。ピルの種類によって値段は前後しますが、日本で買うよりもはるかに安いのは事実です。

ピルを入手するには処方箋が必要なので、婦人科で検査を受けて出してもらいます。さきほども解説したように、ピルを服用するのであれば半年ごとの婦人科検診が推奨されています。

ドイツの産婦人科とピル まとめ

ドイツに長期滞在するのであれば、婦人科検診もしっかり行くことをおすすめします。

婦人科はなかなか予約が取れなかったりするので、なるべく早めに探すようにしましょう。

検査方法など日本とは異なることもあって驚くと思いますが、何度か通えば慣れてしまうものです。

ピルに関しては、ドイツではとても身近な存在だという事が分かったと思います。変な偏見がなく値段も安いため「使ってみようかな」と思う女性が多いのでしょう。

ピルにはメリットがあるほか副作用が出る場合もあるので、服用する場合は婦人科の先生としっかり相談して、自分に合うものを処方してもらう事が大切です。