大人になっても盛大にお祝い!ドイツの誕生日にまつわる習慣

先日誕生日をむかえ、29歳になりました。

なんだかんだ言ってほぼ30歳。子供の頃は30歳というと「おばさん」というイメージを抱いていた私ですが、いざ自分がそれに近い年齢になってみると「30もまだまだ若いな」という印象です。

体がすこしずつ老いていくのは何となく感じていますが・・・。

さて、そんなお誕生日を迎えたという事で、今回はドイツの誕生日事情について紹介します。

前祝い禁止

当日に直接お祝いの言葉をかけられないと分かっている場合、「明日誕生日だよね?おめでとう!」とついつい言いたくなってしまいますよね。

しかしこれはドイツではNG。

「誕生日よりも前にお祝いの言葉をもらうと早死にする」や「事前にお祝いをすると魔がさして不幸になる」という迷信から分かるように、誕生日よりも前にお祝いの言葉を言うことは縁起が悪いとされています。なのでうっかりフライングでお祝いを言ってしまわないように注意が必要です。

どうしても当日にお祝いが出来ない場合は後日あらためてするのがベター。ちなみにドイツ語で「誕生日おめでとう」は「アレス グーテ ツム ゲブルツターク(Alles Gute zum Geburtstag)」と言います。ドイツ人の友人や同僚がいる方は覚えておくと便利です。

学校や職場へケーキを持参

誕生日の当日は本人が学校や職場へケーキやサンドイッチを持って行き、クラスメイトや同僚にふるまいます。これには普段つながりのある人たちに「福を分ける」という意味合いが込められています。

大量のケーキを作るのは本人だったりお母さんだったり奥さんだったりしますが、これがまあ大変・・・。私も何度か誕生日の際に20人分くらいのケーキを焼いたことがありますが、作るのも大変だし持って行くのも面倒なんです。

最近は面倒なので誕生日でもケーキを持って行くことはしません。夫も同じですが、いつの日か「俺ももっていこうかなー」なんて言い出さないかちょっと心配。結局焼くのは私になると思うので。

でも大きな手作りのケーキを持っていると誕生日だという事が分かるので、電車の中とかで「おめでとう」と声をかけてもらえたりもします。それがきっかけになって話が弾むこともあるので、悪いことばかりではないというのも確かです。

大人になっても盛大に祝う

誕生日パーティーというと子供っぽいイメージがありますが、ドイツでは大人にとっても大切な行事

成人とされる18歳や、30、40、50歳というキリの良い歳の誕生日は特に盛大にお祝いをします

家でパーティーを開いたり、レストランを貸し切って友人等を招待したりと、お祝いの仕方はそれぞれ。以前夫のおじさんの80歳の誕生日パーティーに招待された時は、レストランで食事をしてから家の庭でケーキを頂きました。

写真にチラっと写っているおばさんの服は、バイエルンの民族衣装「ディアンドル」。住んでいる場所がバイエルンなので、参加者はほとんどがディアンドルや男性はレーダーホーゼを着ていました。

ディアンドルはビール祭りの時くらいしか着る機会が無いのかと思っていたら、こういっためでたい席でも着用されるんですね。

色とりどりのケーキ。手前の2つ以外はみんなが作って持参したもの。これだけ並ぶとかなり豪華です。

この時は親族のみのパーティーでしたが、なにせひ孫までいるのでかなり大人数で賑やかでした。

社会人としての対応?

ケーキをふるまったり食事に招待するという所からも分かるように、ドイツの誕生日はただお祝いをするというよりも「周りとの繋がりを意識する日」という意味合いが強いです。

ある程度の年になるとそれが「社会人としての大人の対応」みたいに考えられている部分もありますが、「そんな大勢を招待するパーティーなんてしたくないよ」と思っている人がいるのも確か。

実際に義母も誕生日のお祝いをしたくない人で、誕生日は毎回旅行に出かけたりしています。笑