ドイツの日曜・祝日 知っておくと便利な9つの豆知識

旅行者や住み始めたばかりの人が戸惑うのが、ドイツの日曜・祝日のシステム。

ところ変わればルールも変わるもので、お店が閉まって買い物できない、州ごとに祝日が異なるなど、注意すべき点も多いです。

そこで今回のテーマは、ドイツの日曜・祝日について知っておくと役に立つ豆知識

現地での快適な旅行/滞在の助けになるものから雑学的なものまで、9つの項目に分けて紹介します。

ドイツの日曜・祝日 知っておくと便利な豆知識

日曜・祝日はお店が閉まる

これは知っている人も多いと思いますが、ドイツの日曜・祝日はお店がお休み。

役所関係が閉まるのは日本と同じですが、ドイツではスーパーやドラッグストア、衣料品店など、次項で紹介する一部例外をのぞいて店は全て閉まってしまいます

休日にフラッと町に出てショッピングが楽しめないのは残念でもありますが、住んでみると意外と慣れるもの。

ただイースターやクリスマスなどの連休前になるとスーパーはかなり混むので、連休直前を避けて買い出しにいくなど工夫が必要です。

日曜・祝日でも営業している店

日曜・祝日に食料や生活用品が必要になった場合でも、以下の店は営業しています。

  • 駅や空港に入っているお店
  • ガソリンスタンド
大きめの駅にはスーパーやドラッグストアが入っている事が多く、休みの日でも営業しているので覚えておくと便利。パン屋も路面店は閉まってしまいますが(店によっては午前中のみ営業の場合あり)、駅に入っている店舗は通常通り営業しています。

以上の様な理由から旅行中、日・祝日が移動日になる時はあえて中央駅近くにホテルを予約するのもいいと思います。

ベルリン中央駅のように駅構内がショッピングセンターみたいになっている所では、ファッションやコスメ関係の店も一部営業しています。

美術館・博物館は月曜休みが多い

美術館・博物館関係は月曜休みのところが多いので、旅行者は注意が必要。

美術館巡りや博物館めぐりをしたいのであれば、月曜は避けた方が無難です。

また小さな施設では開館日が少なく、水~土曜しか営業していないなんていうところも。

いずれにせよ、開館時間を事前にしっかりチェックしてからお出かけしましょう。

祝日が日曜でも振替休日にならない

日本では祝日が日曜と重なれば月曜が振替休日になりますが、ドイツではなりません。

そのまま日曜が祝日となり、月曜は通常営業。なので年間のお休みが1日減ることになります。

2021年の場合はマリア昇天祭(8月15日)やドイツ統一記念日(10月3日)、宗教改革記念日(10月31日)が日曜日。州によっては2日あるはずの10月の祝日が0になるので、何か損した気分になるかもしれません。

州ごとに異なる祝日

上の項で「州によっては」と書きましたが、ドイツには全国統一の祝日ほか、州ごとに定められた祝日もあります。

例えば新年(1月1日)やメーデー(5月1日)、ドイツ統一記念日(10月3日)は全国で祝日。

一方で世界女性の日(3月8日)はベルリンだけ、マリア昇天祭(8月15日)はバイエルン州とザールラント州で祝日になるなど、州によってばらばらなのです。

州堺のちかくに住んでいれば、自分の州が祝日でも隣がそうでなければお買い物に行ったりできます。とはいえ職場が州をまたいでいる場合は、自分のところが祝日でも仕事に行かないといけないのであまり喜べないですね。

キリスト教関係の祝日が多い

イースターや聖霊降臨祭、聖体祭など、ドイツの祝日は半数以上がキリスト教と関係のあるお休み。

そしてキリスト教でもその日がカトリック関係なのかプロテスタント関係なのかによって、どの州で祝日になるか変わってきます。

例えば聖体祭はカトリックのお祭りなので、バイエルンやバーデン・ヴュルテンベルク、ヘッセンなどカトリック信者の多い州で祝日。宗教改革記念日はプロテスタントの祝い事なので、チューリンゲンやニーダ―ザクセン、ブランデンブルクなどプロテスタント信者が多い主に中~北部の州で祝日です。

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ドイツのイースター 過ごし方と旅行時の注意

クリスマスは25、26日が祝日

クリスマスは12月25日、26日が祝日。24日もスーパーなどの営業時間が短縮され、14時に閉店する所がほとんどです。

クリスマスが週の半ばなら問題ありませんが、日曜と並んで3連休になったりすると前日、前々日あたりはスーパーが激混みするので要注意。買い出しは早めに済ませるに越したことはありません。

また年末(12月31日)もお店の営業時間が短縮されます。

仕事やお店は1月2日から通常営業

ドイツの年始は早く、年が明けたら仕事もお店も1月2日から通常営業

「お正月の3が日」みたいな新年の余韻に浸る暇もないので、日本人としてはちょっと寂しいような気もします。

ちなみにクリスマスあたりから年始まで休暇をとる人も多く、実家に帰省したりダラダラしたり、趣味や家の片付けなどしながら過ごすみたいです。

騒音には要注意

休みの日は騒音に要注意。

「騒音」にはたとえば、洗濯機や掃除機、楽器の演奏、日曜大工やリフォームで発生する音、芝刈り機の音などが含まれ、日曜・祝日にうるさいとお隣や近所から苦情が来ることがあります。

とはいえどこまでが許容範囲なのかは人それぞれで、「日曜に洗濯機を回していたら苦情が来た」という人もいれば、「掃除機をかけていても何も言われない」という人も。

実際に私達が以前住んでいたアパートでも上の階の住人は日曜・祝日関係なくガンガン掃除機をかけていたので、私達も気にせず掃除機をかけたり洗濯機を回したりしていました。

今の家でも近所がそこまで音に対してうるさくない感じなので、芝刈りこそしないものの掃除や日曜大工は普通にできるので助かっています。

引っ越したばかりの時は、周囲の様子を伺いながらどの程度の音まで大丈夫なのか観察してみると良いでしょう。

ドイツの日曜・祝日に関する豆知識:まとめ

日曜・祝日はしっかり休むドイツ。キリスト教関係の休みが多い点で驚いた人も多いかもしれませんが、ドイツの歴史を見てもキリスト教が生活や政治に深くかかわってきたことがよく分かります。

祝日が続くイースターやクリスマス前はお店も特に混雑するので、買い物などの用事は早めに済ませてしまうのが吉。

また州ごとに異なる祝日にも要注意です。年の初めに自分の州はいつが休みなのかチェックしておけば、うっかりしていて前日に慌てるなんて事も防げると思います。

2021年の祝日については「【2021年版】ドイツの祝日まとめ」で一覧にしたので、こちらも参考にしてみてください。