ドイツではコロナウィルスの感染対策で閉まっていたホテルやレストランが徐々に営業再開しはじめたので、この機会に2泊3日のドイツ国内旅行をしてきました。
現在の状況下で旅行してみて感じたのは、まだ感染対策の規制も多く、今まで通りの旅行ができないということ。
人気スポットでも普段より観光客が格段に少ないというメリットがある一方で、一度に入れる人数を制限しているため待ち時間が長くなったり、普段使えるトイレが使用禁止になっていたりと不便な点も多かったです。
という訳で、今回は2泊3日のドイツ国内旅行で、いつもとはここが違う」と感じた事を紹介します。
- 期間:2泊3日
- 宿泊:フュッセン
- 訪れた場所:ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城など
レストラン
テーブル同士の間隔は最低1.5m
レストランやビアガーデンでは、テーブル同士の間隔は最低でも1.5m。
テーブルが動かせないような所では隣り合う席を使えないようにするなど、利用者同士が近くなりすぎないよう配慮がされていました。
入店できる人数が少なくなるのでお店によってはガラガラだし、特にビアレストランでは活気に欠けて「なんか寂しいなぁ」と感じたのも確かです。
勝手に席についてはダメ
ドイツでは高級レストランを除いて、空いてる席があればスタッフの案内を待たずに座って良い所がほとんど。
まだ食器を片付けるまえに、新しく来た人が席に着いてしまうなんて事もよくあります。
しかし現在はどのレストランでも、入り口に「スタッフが案内するのでお待ちください」といった旨の案内があり、勝手に席に着いてはいけないようになっていました。
要は前の人が使用したテーブルを除菌したあとでなければ、次の人を通せないという事だと思います。
利用者の連絡先の提出義務
レストランではどこも、利用者の連絡先提出が義務化されていました。
これはもし利用者の感染が分かった場合、接触者を特定できるようにするため。
具体的には指定の用紙に氏名、電話番号(またはメールアドレス)、利用時間のほか、店舗によっては住所も記入します。
用紙はお店の入口で記入するレストランもあれば、着席時に渡されるところもありました。
着席時以外はマスク着用義務
レストランでは席についている時以外はマスク着用が義務。
なので入店時、トイレに行くときなどはマスクをつけ、席に着いてはじめて外すことができます。
ホテル
館内ではマスク着用義務
ホテル館内でもマスクの着用義務がありました。
マスクを外して良いのは、自分の部屋の中と朝食で席についている時のみ。
朝食ビュッフェはなし
朝食ビュッフェは、何人もの人が触れるトングなどから感染の危険があるので開催されていませんでした。
その代わりにハムやチーズが盛り付けられたプレート、パン、飲み物がテーブルに運ばれてくるシステム。
私達の宿泊したホテルではスクランブルエッグや目玉焼きも希望すれば作ってもらえたし、おかわりの分もスタッフに頼めば持ってきてくれました。
このほか朝食会場ではレストランと同様にスタッフが席まで案内してくれるほか、テーブル同士の間隔も広めに取らなくてはいけません。
そうなると普段の朝食会場では人が入りきらないのか、1日だけ別の小部屋に通されるなんて事もありました。自分達だけ違う部屋で、ちょっとVIP気分。笑
エレベーターは同室の人のみ一緒に使用可
ホテルでエレベーターを使用する場合、一緒に乗って良いのは同室の人のみになっていました。
これはエレベーターの中では、他の人との距離を1.5m確保できないからだと思います。
階段も使えるので問題ありませんでしたが、チェックイン・アウトの時間帯はもしかしたら混雑するかもしれません。
観光スポット
場所によってはオンライン予約のみ
ノイシュヴァンシュタイン城ではチケット購入時の混雑を避けるため、通常価格でのチケットはオンライン購入のみ。学割料金など割引の利くチケットは現地購入もできるみたいです。
とはいえ夏は混雑するので、コロナに関係なく確実に入りたい&待ち時間を減らしたいなら事前にオンライン購入した方が無難。
みんなオンラインで購入するからか、チケットセンターも混んでいる様子は全くありませんでした。
施設によってはオンライン予約のみの場合もあるので、出かける前に要確認です。
いちどに入れる人数に制限あり=待ち時間覚悟
お城や美術館をはじめとする観光施設では、感染対策としていちどに入場できる人数を制限しているところもあります。
いちどに入れる人数が普段より少なくなるので、観光客が普段より少なくても待ち時間は覚悟。
例えばノイシュヴァンシュタイン城が見えるマリエン橋では、いちどに30人までしか入場できません。私達は10時頃現地について30分くらい待ちましたが、橋から戻った時には終わりが見えないくらい行列が続いていました。
でも橋の上はガラガラ。
またお城の近くにあるテーゲルベルク山のロープウェイは通常44人乗りのゴンドラですが、現在は乗れる人数を15人に制限。いちどに乗れる人数が少なくなるので、当たり前ですが待ち時間は長くなります。
私達が行った時は1時間ちょっと待ちました。
規制が完全に無くなって世界中から観光客が来るようになれば、それはそれで待ち時間も長くなると思いますが、そこまで増えていない今の状況でこんなに待つとは想像していなかったです。
室内ではマスク着用義務
観光施設でもレストランやホテルと同様、室内ではマスク着用義務がありました。
庭園など野外の施設ではマスクは必要ありません。
普段はない見学順路が決められている場合あり
施設によっては見学順路が定め、他人との接触を減らす配慮がされている場合があります。
例えば帰りに寄ったブラウトプフでは、普段は自由にフラフラできるのに今回は写真のような順路標識が置かれていました。
ガイドツアー中止の施設あり
感染対策から普段は行われているガイドツアーを中止にしている施設もあります。
またガイドツアーを開催していても、参加人数を大幅に減らしている場合もあるので事前に要確認です。
駐車場数を減らしている場合あり
駐車場の数が減らされている場合もあります。
例えばリンダ―ホーフ城では公式サイト上で「駐車場数削減」のアナウンスが。車での旅行だったので少し心配しましたが、特に混雑はありませんでした。
とはいえこれから国内や近隣諸国からの旅行者が増えれば、満車で停められないなんて事もあるかもしれません。
トイレ、エレベーターなど使用不可になっている場合も
コロナ対策の一環として、トイレやエレベーターが使用不可になっている施設もいくつかありました。
ただでさえ公共トイレの少ないドイツなので、観光施設のトイレが使えないのはかなり面倒。レストラン利用時や見学中に使用可能なトイレがあれば、こまめに行った方が良さそうです。
お店
小さなお店は入れる人数に制限
売り場面積の小さなお店やパン屋さんなどは、いちどに中に入れる人数を制限しています。
パン屋さんではお店の前に人が並んでいる様子をよく見ました。
スーパーはカート使用義務
旅行中に限ったことではありませんが、スーパーやホームセンターではカート使用が義務になっている所がほとんどです。
水1本買いたいだけなのにカートを使わないといけないのはちょっと面倒だったりしますが、こればかりは仕方ないですね。
店内ではマスク着用義務
飲食店や観光施設同様、お店の店内ではマスクの着用義務があります。
そのほか気がついた事
お会計はカード推奨
お会計は現金よりカードが推奨されています。
場所によってカードのみ可だったり、カード推奨だけど現金も使えるなど様々。
他の人との間隔を1.5mあける
屋内・外に関わらず、他人との距離は1.5mが基本。
とはいえマリエン橋やテーゲルベルクのロープウェイ待ちの行列では、この距離がほとんど守られていなかったです。
至るところに消毒液がある
レストランやホテル、お店など施設の入口には必ずといっていいほど消毒液が設置されていました。
使っている人・使っていない人の割合は半分ずつくらい。一方で携帯用の消毒液を持っているひとも、特に小さなお子さん連れで多かったです。
スタッフが全員マスクをつけている
場所を問わず接客するスタッフは全員マスクを着けていました。
それに加え、レジや窓口、ホテルのフロントには透明の板で作った仕切りがあり、従業員を感染から守る対策がされていました。
旅行中は気温も上がってほんの少しのあいだマスクを着けるだけでも暑かったのに、ビアガーデンではマスクをずっと着けながら動き回るスタッフの姿。
私達がビールを飲みながらゆっくりできたのも彼らの仕事があってこそなので、皆さんの仕事ぶりには感謝感謝でした。
コロナ規制中のドイツ国内旅行で感じた点:まとめ
コロナ感染対策の規制がある中で旅行をしてみてまず感じたのは、どこもほとんど混んでいないということ。
超人気スポットのノイシュヴァンシュタイン城でさえ、地元の人が「こんなに人が少ないのは初めて」というくらい人が少なかったです。
マリエン橋やロープウェイで待っている時は人が多いですが、それ以外の場所は人が分散していて「人ばかりで不快」とはなりませんでした。
普段は観光客でごった返しているスポットを今回のようにに観光できたのは、ある意味とても貴重な体験だったと思います。
混雑が少ない分快適ではありますが、人数制限からくる長い待ち時間があったり、トイレなど使用不可、室内では常にマスク着用など、不便な点が多かったのも確か。
旅行が出来るようになったとはいえ、以前のように不自由なく旅ができるようになるまでにはまだ時間がかかりそうです。