スプリットからフェリーで日帰り 世界遺産の美しい古都トロギール

スプリット滞在中、日帰りでトロギールという町へ遊びに行きました。

トロギールは2000年以上の歴史を誇る町で、紀元前3年にギリシャ人によって造られた植民地に起源を持っています。小さな島の上に築かれた旧市街のなかには趣のある細い道が張り巡らされ、中世の雰囲気たっぷり。スプリットからも近いので日帰り旅行先として人気です。

カメルレンゴの砦の上から町の絶景を楽しんだり歴史的建造物をめぐったあとは、旧市街から少し離れたビーチでのんびり泳いできました。

スプリットからトロギールへのアクセス

スプリットからトロギールへはバスまたはフェリーでアクセスできますが、私達はフェリーを利用しました。フェリーはバスほど本数もないし時間もやや長くかかりますが、気持ち良い風を受けながら船上からの眺めが楽しめるので断然おすすめです。

バスでのアクセス

バスでのアクセスは、路線バスまたは長距離バスを使う方法があります。

長距離バスは港にある長距離バスターミナルから1時間に1~3本のペースで発車し、所要時間は40分ほど。

路線バスの場合、スプリット旧市街の北にある路線バスターミナル(Bus Terminal Sukoišan)から37番のバスを利用します。1時間に2~3本と本数は多いですが、各停留所に止まるので長距離バスよりも所要時間は長め。交通状況にもよりますが、1時間ほどでトロギールに到着です。

フェリーでのアクセス

バス利用も悪くはありませんが、スプリットから向かうのであれば断然フェリーでの移動がおすすめ。バスは所要時間40分、フェリーは1時間と差はあるものの、フェリーでは移動中も周囲の景色を眺めながらちょっとしたクルーズ気分を体験できます。

アドリア海越しに美しい街並みが望めるのも、フェリーの移動だからこそ。フェリーはBura Lineという会社が運行していて、時刻表はウェブサイトで調べてみましょう。料金は片道34Kn(540円)。

旅程に余裕のある方は、ぜひのんびりと船旅を楽しんでみてください。

トロギールのフェリー乗り場に着いたら、橋を渡って旧市街へ向かいます。

トロギール旧市街の観光

島の上に歴史ある街並みが続くトロギール。城壁に囲まれた町の中にはロマネスクやゴシック、ルネサンス、バロックなど、各時代に建てられた様々な建築様式の建物が残されています。

小さな町なので地図はなくても大丈夫。観光客で活気あふれるスプリットとはまた違った、のんびりとした空気が町全体を包み込んでいます。
▼滞在スケジュール

10:30 船でトロギールに到着
10:45 カメルレンゴの砦
11:30 旧市街散策
11:40 イヴァン・パブロ広場
12:00 カフェでランチ
12:50 ビーチ
14:15 スプリットに向けて船で出発

 

カメルレンゴの砦

町の散策でまず向かったのは、島の一番西にあるカメルレンゴの砦。ヴェネチア統治時代の15世紀に建設され、町が一望できる絶景スポットとしても人気です

砦の内部は夏になるとイベント会場としても使用されるのだそう。一角には中世の衣装に身をまとったお兄さんがいて、弓矢の体験が出来るようでした。階段を上って壁の上をぐるりと散策することもできます。

絶景が見えるのは、この塔の上。

狭い階段を上って塔の上にでると、目の前には美しいアドリア海と中世の雰囲気をたたえた街並みが広がります。オレンジの屋根はドイツでも珍しくありませんが、青い海やヤシの木とのコントラストがまた違った印象を与えている様に感じました。

旧市街と反対側には港があり、小さな船が行き交っていました。

町の中心 イヴァン・パブロ広場

町の中心となるのがイヴァン・パブロ広場。お土産屋さんやレストランのテーブルが並ぶ活気あふれる広場です。時計塔の横にはルネサンス様式のホールがあり、タイミングが良ければクラッパ(クロアチアの伝統的な男性アカペラ合唱)を聞くことが出来ます。

広場で最も存在感があるのが、15世紀に完成した聖ロヴロ大聖堂。シンボルとなる鐘楼はカメルレンゴの砦からもよく見えてましたね。登楼の上からも町を見渡せるようでしたが、さっき砦の上から絶景を楽しんだのでここでは上りませんでした。

趣のある細い路地

トロギールの旧市街では細い路地があちこちに張り巡らされています。スプリットと同じように何度も迷子になりかけましたが、町自体が小さいのでそんなに困りはしませんでした。

城壁に入ってすぐのエリアは、お土産屋さんやレストラン、小規模のホテルが並びます。海沿いの町だからか、マリンファッションのお店が多かったです。

どんどん町の中へ入っていくと、しだいに人影もまばらになります。

芸術家のアトリエのような一角も。道に迷いながら、気の向くままに散策をたのしみました。

町の城壁とプロムナーデ

文中でも何度か触れている様に、トロギールは城壁のある町。そんな城壁が一番よく見えるのが、町の南にのびるプロムナーデ沿いです。

城壁と建物が一体化している、なんとも不思議な光景。かつてはこの城壁が、オスマントルコなど敵の侵入から町を守っていたのですね。

港沿いのプロムナーデは大きなヤシが並んでリゾート感たっぷり。カフェやレストランも沢山並んでいました。

トロギールのビーチ

旧市街から10分ちょっと歩いた場所にBeach Trogirというビーチがあったので、観光したあとにひと泳ぎしました。小さなビーチで人も少なくて快適。パラソルやビーチチェアは有料なので、日陰にブランケットを敷いてそこに荷物を置いたり休んだりしました。

吸い込まれるような真っ青な海!入り江のようになっている場所なので、波もあまりなくて私みたいな泳げない人にはぴったりです。

この日も暑くて2人ともヘトヘトでしたが、水に入ってクールダウンしたらたちまち元気になりました。

トロギールで利用したカフェ

トロギールでは観光の途中、お昼がてら「Vrata O Grada」というカフェを利用しました。一見こぢんまりとした外観ですが、すぐ近くのプロムナーデ沿いに席が沢山あります。メニューはクロアチアの伝統料理チェバピのほか、パスタやサンドイッチなど。

夫はハムや山羊のチーズを挟んだホットサンド(35kn/560円)、私はチョコレートケーキ(27kn/430円)を注文。ケーキはものすごく濃厚な味で食べごたえ十分でした。

飲み物も入れて合計92kn(1500円)で、2人分のお昼としては結構リーズナブル。お店の人も皆感じがよくて、気持ちよく利用できました。

Vrata o Grada

【住所】Gradska ul. 5, 21220, Trogir
【営業時間】9:00~25:00
【クレジットカード】可
【口コミ・写真】≫ トリップアドバイザー
【アクセス】聖ロヴロ大聖堂から徒歩2分

 

トロギールを訪れるツアー

トロギールへはスプリットからの日帰りツアーが出ています。他のスポットと組み合わせたツアーは、1日であちこち効率よく巡りたい人に向いています。

日本からのパッケージツアーにも組み込まれていることがるので、クロアチアだけではなく他の国も訪れたいという欲張りさんはこちらを検討してみても良いでしょう。