ヨーロッパの旅行先で迷っている方にぜひお勧めしたいのがドイツ。
ヨーロッパ旅行といえばイタリアやフランスというイメージが強いですが、英語の通じやすさや壮麗な古城、美しい旧市街など、ドイツには他に負けない魅力が沢山あります。
今回は私が皆さんにドイツ旅行をおすすめする10の理由を紹介。ヨーロッパへの旅行を計画している方は、ぜひ候補地えらびの参考にしてみてください。
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治安が比較的安全
ヨーロッパの他国とくらべれば、比較的治安がよいといわれているドイツ。
最近では極右デモや難民問題などもありますが、普通に旅行する分には危険はあまりないでしょう。私も実際に住んでいて、治安は良い方だと感じています。
とはいえ、日本にいる時と同じ調子で観光をしていると、確実にスリなどの被害に遭うので注意。
電車の中で寝たり、カフェなどでバッグやスマホを置いたまま席を離れたり、人混みの中でカバンを斜めがけにして歩くのは御法度。駅でチケットを買うときや重い荷物をもって電車に乗り込む時なども、周囲への警戒を怠らないようにする必要があります。
また夜中に1人で出歩いたり、治安の悪いエリアへ行くのも避けましょう。
ドイツでは白昼堂々と悪さをする人達はまれなので、自身でしっかり警戒していればスリの被害や危険な目に遭うことを防げるはずです。
英語が通じやすい
ベルリンやフランクフルト、ミュンヘンなど観光客が沢山訪れる町では、ホテルやレストラン、駅などでほぼ英語が通じます。駅の電光掲示板は英語表示もあり、旅行者でも分かりやすいです。
観光客の少ない田舎の町へ行けば英語もやや通じにくくはなりますが、みんな片言ぐらいは喋れるので簡単な意思疎通をする分には何とかなります。
若い世代の人達は英語の話せる人がほとんどですが、若者以外でも英語を喋れる人は多いです。
余談ですが、私が以前イタリアへのフライトでロストバゲージに遭ったとき、カウンターの女性が全く英語ができなくて途方に暮れた経験があります。その時は英語が喋れるイタリア人男性が助けてくれましたが、国際空港のしかもカウンター職員で英語ができないのにはびっくりしてしまいました。
交通網が充実している
ドイツでは電車とバスが各地をくまなく結んでいるので、旅行がかなり快適。公共交通機関の利用でほぼ全ての場所に行くことができます。
移動手段としてはレンタカーを使うという手もありますが、現地での運転や交通ルールに慣れていない旅行者がいきなり車を運転するのは、正直あまりおすすめできません。
電車はドイツ鉄道(DB)のほか、地域ごとのローカル線も走っています。バスは格安バス会社の「Flix Bus」が、路線も充実していて便利です。
電車もバスも早くチケットを買えばかなりお得になるので、旅の行程が決まっていれば早めに購入してしまいましょう。これについてはまた折を見て記事にしようと思います。
おとぎの国に迷い込んだかのような旧市街
おとぎの国に迷い込んだかのような美しい旧市街がいくつも存在するドイツ。
日本人にも人気のローテンブルクで見られるのは、まるで絵本から飛び出したかのような可愛らしい町並み。
そのほか私がおすすめしたいのは、ヴェルニゲローデをはじめとするハルツ地方の小さな町々や、フランクフルト近郊のマールブルクやリンブルク。これらの町には保存状態の良いカラフルな木組みの家々が数多く残されてるほか、観光客の数もそこまで多くないのでのんびり町歩きが楽しめます。
どこを見ても画になるような美しい町では、日本とはまた異なるヨーロッパならではの趣が感じられるでしょう。地元の人々によって大切に守られてきた街並みは、そのまちが歩んできた歴史を訪れる皆さんにそっと語りかけてくれますよ。
言わずと知れた世界遺産の宝庫
ドイツでは44件の世界遺産が登録されていて(2019年現在)、登録件数は世界第4位。言わずと知れた世界遺産の宝庫です。
1978年に世界遺産第1号として登録されたアーヘン大聖堂をはじめ、ケルン大聖堂やヴァルトブルク城、トリーアにあるローマ時代の遺跡などが世界遺産として登録されています。最近では2018年に「ヘーゼビューとダーネヴィルケの境界上の考古景観」および「ナウムブルク大聖堂」が、新たにリストの仲間入りを果たしました。
建物や庭園のほか、旧市街全体が世界遺産という町もあります。かつて「ハンザの女王」として栄華を極めた北ドイツの町リューベックや、南ドイツのバンベルク、レーゲンスブルクがその例です。
世界遺産の多くがアクセスの容易な場所にあるのは、旅行者にとっても嬉しい限り。ドイツでは世界遺産がぐっと身近に感じられるでしょう。
あちこちにある壮麗な古城
美しい古城がいくつもあることから、「古城大国」とも言われているドイツ。現存する古城は城博物館やホテルとして利用されている所も多く、訪れる者を中世の世界へと誘います。
これら古城の中には結婚式がに対応している所もあり、ドイツでは一般の人でも古城を貸し切っての結婚式が行えるのです。
ノイシュヴァンシュタイン城やホーエンツォレルン城、リヒテンシュタイン城をはじめ、日本でも名が知られている古城が多いのはドイツ南部。
またライン川、モーゼル川の流域では、かつて城塞として建てられたいくつもの古城が、川を見下ろす山の中腹にひっそりと立っています。ライン川では、古城を眺めながら船でゆったりと川を下るのもおすすめです。
ドイツでは古城にも泊まれる
さきほども触れたように、古城の中にはホテルとして利用されている所も多いです。
ドイツを代表する古城ホテルといえば、ライン川沿いに立つラインフェルス城やシェーンブルク城。どちらのホテルからもライン川の美しい眺望が楽しめるほか、優雅なインテリアが非日常的な空間を演出しています。
日本からの直行便があるフランクフルト近郊にあるのは、5つ星ホテルの「シュロスホテル・クロンベルク」。英国風のホテル内ではいたるところにアンティーク家具が飾られ、まるで貴族の館にいるような気分で贅沢なひと時が過ごせる場所です。
宿泊した時のレポートもあるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
またリーズナブルに古城ステイを楽しみたい方には、古城を改装したユースホステルがおすすめ。ニュルンベルクやライン川沿いのバッハラッハにはこの手のユースホステルがあり、特に夏は学校の遠足で来ている子供たちや家族連れで賑わいます。
中世へのタイムスリップが楽しめる祭りの数々
各地で「中世祭り」や「中世市」といったお祭りが開催されるドイツ。
会場には皮製品や木製品をはじめとする職人のお店が並ぶほか、祭りによっては大道芸人のパフォーマンスや馬上槍試合が繰り広げられます。
会場ではお店の人が中世の衣装に身を包んでいるのはもちろん、来場者のなかにも中世の騎士や農婦の恰好をしている人が沢山。まさに中世へタイムスリップしたかのような雰囲気が楽しめる、ドラクエなどの世界観が好きな方にとっては夢のようなイベントでしょう。
私はこれまでにいくつか中世祭りを訪れた事がありますが、中でも面白かったのはロンネブルク城の中世市とエスリンゲンで開催される中世のクリスマスマーケット。
ロンネブルク城はフランクフルト近郊にあるお城。古城を背後にマルクトが開かれるほか、馬に乗った騎士がすれ違いざまに槍で突きあう「馬上槍試合」も開催されます。
中世のクリスマスマーケットが楽しめるエスリンゲンは、シュトゥットガルトから電車で10分ほどの町。2つの町をはしごして、趣が全く異なる両者のクリスマスマーケットを見比べるのも面白いかもしれません。
クラシックやオペラが気軽に楽しめる
日本でクラシックのコンサートやオペラに行くとなるとだいぶ敷居が高く感じられますが、ドイツではこれらがぐんと身近なものになります。ベートーヴェンやワーグナーを生み出した音楽の国で、本場の演奏に触れてみてはいかがでしょうか。
コンサートやオペラは、会場によってはリーズナブルな立ち見席も用意されています。演目や会場によって値段は変わりますが、安ければ1000円ぐらいから購入可能です。
ヴュルツブルクやドレスデン、ライプチヒでは町をあげての音楽祭も開催され、期間中には世界中からクラシックファンが集まります。開催期間が旅行日と重なるのであれば、町の各地で開催される公演を楽しんでみても良いでしょう。
幻想的なクリスマスマーケット
冬のドイツの楽しみと言えば、クリスマスマーケット。ドイツでは2500以上もの場所で、それぞれ個性的なクリスマスマーケットが開催されます。会場となる街並み自体が美しい所も多く、クリスマスのイルミネーションがよく映えて幻想的な世界が広がります。
ニュルンベルク、ドレスデン、シュトゥットガルトは「ドイツ3大クリスマスマーケット」が開催されることで有名ですが、見どころはここだけではありません。
ハルツ地方のゴスラーやヴェルニゲローデでは、小さな町ならではの温もりあふれるクリスマスマーケットが楽しめます。一方、ドイツ東部のエアフルトでは大聖堂前の広場にクリスマスマーケットが広がり、壮大かつメルヘンチックな雰囲気が会場全体を包み込みます。
おわりに
豊富な観光資源に加え、旅のしやすさが魅力のドイツ。世界遺産を巡ったり、中世の趣が残る旧市街を歩いたり、幻想的なクリスマスマーケットに感動したりと、様々な楽しみ方があります。
ドイツに住んでいる私としては、この投稿をきっかけに皆さんの関心が少しでもドイツに向いてくれれば嬉しいです。
ドイツ各地の見どころについては「ドイツ観光」のカテゴリーに投稿があるので、興味のある方は読んでみてください。