ドイツで出産後の入院レポート。入院期間が1週間だったので、前編、中編、後編の3回に分けて入院生活のようすを振り返ります。
Contents
入院1日目
前日の夜に出産し、病室に入ったのが11時ころ。アドレナリン全開だったのか一睡も眠れずに一夜を過ごし、次の日から入院生活のスタートです。
病室に息子と2人きり
私がいた2人部屋には既にもう1人いましたが、彼女は午前中のうちに退院。短い間だったものの授乳方法についてアドバイスしてくれたり、お喋りできて気分転換になりました。
彼女の退院後は、病室に息子と2人きり。授乳時以外はまだほとんど寝ていたので、その間に私も体を休めることができました。
ひとりで歩いたりトイレも問題なし
産後からひとりで歩いたり、トイレに行くのも問題なかったです。トイレは縫った所がしみるんじゃないかと怖かったのですが、大丈夫だったので一安心。
ただずっと座っていると縫った所が痛くなってくるので、なるべく横になっていました。円座クッションを買っておけばよかったと後悔。
おむつ替え、授乳のやり方をレクチャーしてもらう
おむつ替えや授乳方法もよく分からなかったので、看護師が様子を見に来た時に教えてもらいました。
おむつ替えはまずやっている所を見せてもらおうと思っていたものの、「自分でやってみたい?」と聞かれたので横で見てもらいながら初チャレンジ。
とはいえ、息子がギャン泣きしてタジタジ。あまりに激しく泣くので、可愛そうになってきてこっちまで泣きそうでした。
そこまで悪くない病院食
産院のお昼は11時半ごろとちょっと早め。あらかじめ3種類の中から選ぶようになっていて、時間になると看護師が部屋まで運んでくれます。
記念すべき(?)初めての病院食は、シュヴァイネハクセです!
ドイツの病院食は「メシマズ」として話題になったりもしますが、個人的には「そこまで悪くない」という感想。どことなく大学のメンザの料理に似ていて、なんか懐かしいような気分になりました。
日本で産後に出される「お祝い膳」には全く及びませんが、入院費無料ですしね。タダ飯でこのクオリティならむしろ評価すべきだなと思います。
後陣痛が痛い
昼食の後くらいから後陣痛がはじまりました。
生理が重い時のような痛みがあり、耐えられない訳ではないけど面倒くさい感じ。息子の写真を撮るのもほどほどに、横になって体を休めるようにしました。
ヘバメに出産を報告
ヘバメに電話をして出産を報告。
もともと帝王切開で予定日も決まっていたので、「え!?もう産まれたの?」とすごくビックリしていました。
そして通常分娩だったと話したら更にビックリ。ねぎらいの言葉をかけてもらい、退院する日が決まったらまた連絡する事になりました。
婦人科の予約取り消し
婦人科にも電話をして、検診の予約を取り消し、同時に産後検診を予約。なかなか電話がつながらず、何度もかけ直さないといけないのがちょっと面倒でした。
夫訪問
午後の面会時間には夫が訪問。部屋は貸し切り状態だったので、周囲を気にせずお喋りができました。
改めて「3人家族になったんだね」と語りながら、夫の目はウルウル。彼が泣いている姿は見た事がなかったので、新たな一面を見たというか、喜びの大きさが私にも良く伝わってきました。
夫が来たものの、息子は起きず。1週間の入院期間中に夫は毎日来てくれたのですが、いつも息子の寝ている時間と重なってしまい、彼が息子の起きている姿を見れたのは退院してからでした。
ちなみにコロナの感染対策で、面会できたのは1人だけ。時間も1時間と決められていましたが、コントロールされる訳でもなく毎回3時間ぐらい滞在していました。
ひとりでのおむつ替えは惨敗
昼間におむつ替えのやり方を教えてもらったので、夜はひとりで挑戦してみました。
、、、が、あえなく惨敗。
ギャン泣きする息子を前にオロオロしていたらちょうど看護師が様子を見に入ってきたので、助けを求めて結局彼女にやってもらったのでした。。。
入院2日目
息子、足が真っ青で検査からのNICU
2日目は朝食前に看護師が来て、おむつ替えや体重を測るために息子を別室へ。
ところがしばらくして戻ってきたのは小児科のドクターで、「息子の足が真っ青なのを看護師が見つけたので、検査をしてNICUで様子を見る」と告げられました。
息子の足について、夫は出産時に見ていて「逆子だったからで問題ない」という旨の説明を受けていたのですが、私が知ったのはこの時が初めて。足に問題があれば歩けなくなってしまうかも、、、とか色々不安が襲ってきて、頭の中が真っ白になってしまいました。
NICUへ移る前にドクターがもう一度息子を連れてきてくれたので、頭をなでたりした後でしばしのお別れ。
1日だけとはいえずっと横にいた息子が突然いなくなってしまった寂しさと、足は大丈夫なのかという不安が再び襲ってきて、涙をポロポロ流しながら朝食を食べたのでした。
産後検診
朝食後は産後検診がありました。
今後の過ごし方での注意点を聞いてから、エコー検査。
驚いた事に内診もありました。。。でもものすごく慎重にやってくれたので、痛みは全く感じず。「縫ったばかりだし絶対無理!」と思っていたので心底ほっとしました。。。
そして、気になっていた「なんで帝王切開にならなかったのか」という点も改めて聞いてみました。
ドクターによると、「赤ちゃんが下がりすぎていた」というのが理由。その状態では奥まで手を入れて赤ちゃんを出す必要があり、リスクが高かったので通常分娩になったのだそうです。
破水と陣痛が来てから出産まで1時間。大急ぎで病院へ行ったのにそれでも遅かったなんて、、、息子が無事に産まれて来てくれて本当に良かったと実感しました。
コロナテスト
息子もいないしする事がなくて暇を持て余していたら、いきなり防護服みたいなのを着た人が入ってきてビックリ。
何事かと思ったらコロナテストで、鼻の奥をグリグリとされて結構痛かったです。
看護師が来て家での注意事項や授乳について説明
その後看護師が来て、赤ちゃんと接するうえでの注意事項や授乳について1対1で説明をうけました。
役に立つ情報も色々と教えてくれて、両親学級に参加できなかった私としてはとてもありがたかったです。
出産で対応してくれたヘバメが会いに来る
出産で対応してくれたヘバメも様子を見に来てくれました。
出産のときは厳しそうな人だなという印象だったのですが、すっごくニコニコしていてまるで別人かと思うほど。あいにく息子が検査中で、会ってもらえないのがとても残念でした。
数時間ぶりに息子と対面
息子の検査が終わったと連絡がきたので、NICUへ会いにいきました。
箱の中に入れられ、心電図や足の酸素供給量を測る器械が付けられている息子。なんか大事のように見えて、再び泣きそうになってしまいました。
抱っこしていいと言われたので、授乳したりあやしたり。しばし息子との時間をすごしたのでした。
部屋に新しい人が来る
息子との面会を終えて部屋に戻ったら、新しい人が。
アフガニスタン人の女性で、臨月だけど何かしら問題あり(あまり詳しくは聞いていません)で入院しているとの事でした。
驚いたことに、彼女のお腹の中にいるのは7人目の子。いくら旦那さんや彼女の両親が手伝ってくれるとはいえ、家に子供を6人残しての入院は本人も残された方も大変だろうなと色々想像してしまいました。
夫訪問
予定の時間に夫が来ないなと思っていたら、コロナのテストに1時間もかかったとのこと。
どうやらこの日からルールが変わったらしく、テストをする方も受ける方も規則がよく分からずに混乱していたのだそうです。
夫が来たところで一緒にNICUへ。とはいえ息子はずっと寝ていたので、その寝顔を見ながらその日あった事などをお互い話したのでした。
搾乳機を使ってみる
前日ヘバメに電話をした際、授乳時間に関わらず2時間ごとに搾乳するよう指示されたので、搾乳機を借りて使い始めました。
まだ産まれてから2日しか経っていないというのもあり、両側を15分搾乳しても出てきた母乳は5mlとほんのわずか。
あまりにも少なくて若干凹んでしまいましたが、看護師さんが「最初でこれなら立派よ!」と励ましてくれました。
ちなみに産院で使っていたのはメデラの電動搾乳機で、両方のおっぱいを同時に搾乳できるもの。便利ではありますが両方同時に搾乳している姿がシュールで、助産師や掃除の人が入って来たときはちょっと恥ずかしかったです。
退院後に薬局でレンタルしたのもこれと同じで、すでに使い勝手が分かっているので家で混乱せずに済みました。
入院2日目の記録はここまで。次回は3、4日目へと続きます。