妊娠したら受け取る母子手帳。
母子手帳を受け取る事自体は日本もドイツも同じですが、母子手帳の扱いはだいぶ異なります。
私も母子手帳といえば日本で貰う様なものを想像していたので、ドイツで妊娠して受け取った時には思っていたものと結構違って「へぇ~」と思ったのでした。
そこで今回のテーマは、ドイツの母子手帳。
日本との違いをふくめながら、ドイツの母子手帳ならではの特徴を紹介します。
母子手帳は婦人科で受け取る
ドイツで妊娠した場合、母子手帳は婦人科で受け取ります。これは私の母子手帳で、普段は産婦人科がくれたカバーを付けています。
健診で妊娠が確定してすぐ貰える所もあれば、次回の検診(経過により2~4週間後)で貰える所などクリニックによってタイミングは様々。私の場合は妊娠確定時に6週目で心拍確認、母子手帳をもらったのは次回(4週間後)の検診時でした。
日本だと役所で受け取るケースが多いですが、婦人科でくれるのであちこち行かなくて良いのは楽だなと思います。
妊婦さんが記入する欄はなし
ドイツの母子手帳を見て思うのは、「医師や助産師が、妊娠の経過を記録するための物なんだな」ということ。
初めて妊娠した人がぱっと見ても、よっぽど知識がある場合を除いてすべてを理解するのは難しい… 産婦人科医が書いてくれる部分も正直なんて書いてあるのかよく分からないです。
つまりは、妊婦さんはこれを見て理解する必要がないのでしょうね。何か問題があれば医師や助産師から口頭で説明がありますし。
そして日本の母子手帳では妊婦さん自身が妊娠中の様子や気持ちを記入する欄がありますが、ドイツではそれが無し。ドイツ版は本当に必要な情報だけを事務的に記入するという印象です。
書かれている内容
書かれている内容は、住所、氏名、誕生日といった基本情報ほか、抗体検査(風しん、B型肝炎など)や糖負荷検査の結果、出産予定日など。
これに加えて毎回行う尿検査の結果や体重、赤ちゃんの位置、医師の所見などが書かれています(体重部分は隠してあります 笑)。一番右の欄は「こんな事書いてあるんだろうな」と想像はつくものの、前項でも書いたように先生が自分やほかの医師向けに書いてあるという感じです。
そのほか出産時の状況(出産の形や新生児の身長体重、産院受入日など)や産院を退院する時の母体の検査結果なども記入欄があります。
妊婦さんに向けては「不安がある時は医師の指示を仰いでください」、「自身とお腹の子を守るために、利用できるサービスや助けを利用してください」的なことが最初にちょろっと書かれているのみ。生活面や育児へのアドバイス的な物はありません。
1冊で妊娠2回分を記録
ドイツの母子手帳は、1冊で妊娠2回分を記録。なので2人目の妊娠が分かって産婦人科で予約した際も、「2人目?じゃあ前回の母子手帳持って来てくださいね~」と言われました
使うのは産後検診まで 乳幼児の検診内容は別の冊子がある
日本の母子手帳では乳幼児健診やワクチン接種の記録も一緒になっていますが、ドイツでは別に記録するのが特徴。
「Kinderuntersuchungsheft」という黄色い冊子があり、乳幼児の健診記録はこちらにされます(ワクチン接種記録はまた別の冊子がある)。産院でもいくつか検査をするのでその記入もされ、退院時に受け取るという流れです。
そして母子手帳がおおかた役目を終えるのが、産後検診。産後の検診は出産から6~8週間後に産婦人科で行います。
ドイツの母子手帳:まとめ
日本の母子手帳は表紙も中のデザインも、どちらかといえば柔らかくて親しみやすい印象。一方でドイツの母子手帳は、必要事項だけが淡々と記録されていくのが特徴です。
日本版は妊婦さんが気持ちなどを記録する欄もあるので、出産後に見返したりするママもいるかも。ドイツではそういた思い出要素がないのはちょっと残念ですが、どこか合理主義なドイツらしくもあるなと感じました。
またドイツでの妊娠・出産(出産レポ含む)についてはブログ内に「妊娠・出産」カテゴリーがあるので、興味のある人はこちらも読んでみてください。