ドイツ旅行の服装 季節ごとの気をつけるべきポイント

ドイツ旅行となったら、まず気になるのが現地での服装

ガイドブックに服装についての記載はあるものの、在住者の声を頼りにしたい人も多いみたいで、私もドイツに旅行予定の家族や友人に「何着ていけばいいの?」とよく聞かれます。

旅行中を快適に過ごすためにも、季節に合った正しい服装を心がけるのは大切。それぞれの季節に合った正しい服装を知ることで、あれもこれも持って行って荷物がかさ張るなんてことも防げますよ。

という訳で、今回は知っておくと便利なドイツ旅行での服装のポイントを、季節ごとの気候もふまえながら解説していきます。

冬(12月~3月)の服装

ドイツの冬はとにかく寒いので、この時期旅行に来られる人はそれなりの覚悟が必要です。平均最高気温は都市やその年ごとに異なりますが、2月までの最高気温は大体1℃~4℃ほど。3月になると最高気温ももう少し上がってきます。

最低気温は-1℃~5℃ほどですが、これもその年や日によって様々。年によっては2月の終わりから3月にかけて寒波が来ることもあります。数年前に寒波がきたときはフランクフルトでも朝の気温が-8℃前後という日が1週間くらい続き、歩いていると顔が痛かったです。

場所や年によって差はあるものの、寒いのは確か。そんな12月~3月にかけてのポイントは次の通りです。

  • 足先の防寒
  • 機能性下着
  • ダウンコート
  • 重ね着
  • 暖かい帽子

足先の防寒

趣のある石畳も冬はかなり底冷えして、足の先はすぐに冷たくなります。防寒の点でいえばムートンブーツみたいな中がモコモコした厚手のブーツが一番。

男性をはじめムートンブーツを持っていなかったり見た目が好きじゃないという方は、靴下の重ね履きをしたり高機能靴下を履くのもおすすめです。履き物は底が厚いものの方が、地面の冷たさが足に伝わりにくいですよ。

12月はクリスマスマーケットへ行く方も多いですが、足の防寒をしていないと立っているだけで足が寒いというよりも痛くなってきます。それではクリスマスマーケットも十分に楽しめないので、足の防寒対策は念入りにしましょう。

機能性下着

防寒機能のある下着も冬のドイツ旅行での強い味方。色々なメーカーから進化した機能性下着が発売されています。生地も薄い物がほとんどでかさ張らないので、荷物が多くなりがちな冬の旅行には嬉しい限り。

私は冬でもスカートを履く事が多いですが、そんな時は発熱機能のあるタイツを履いています。冷え込みが厳しい時には、パンツの下にこれらのタイツを履くことも。

ダウンコート

クリスマスマーケットや町歩きなどを楽しみたいのであれば、ウールのコートよりも厚手のダウンコートの方がおすすめ。外で長時間過ごす場合は、ウールだと寒いです。

私がウールのコートを着る時も、大学や仕事と家の往復でほとんど電車やトラムの中で過ごす場合のみ。ずっと外に居ると寒くなるので町歩きをしたい時には着ません。

カシミヤやアンゴラといった上質素材のコートもあるものの、クリスマスマーケットで買い食いをしたりしていると袖口のあたりなど汚す可能性もあります。デリケートな素材の物はなるべく着ていきたくないところ。

重ね着

重ね着にはちょっとしたコツが必要。間違えた重ね着をしてしまうと、レストランやお店に入った時に暑くて蒸し上がってしまいます。ドイツの室内は冬でもとっても暖かいのです。

外でも室内でも快適に過ごすためには、着たり脱いだりするするのが簡単な服で重ね着するのがおすすめ。例えば毛素材のカーディガンなら外でも暖かいし、室内で暑くなっても脱いだり前の部分を空けて簡単に温度調節ができます。

暖かい帽子

足と同じで頭も冷えやすい場所。私はどちらかというと帽子は好きではなかったのですが、ドイツに来てから寒さに負けて帽子デビューしました。

寒い日は帽子を被っていないと、頭が冷えてキンキンします。耳も痛くなるので、できれば耳まで覆う帽子が良いです。

春(4月~5月)の服装

4月の最高気温は10℃~15℃くらいですが、これも滞在地や年、日によってかなり差があります。「一昨日くらいは半袖だったのに今日は雪が降りそう…」なんてよくあること。

そして4月は1日の中でも天気がコロコロ変わりやすいのが特徴。さっきまで太陽が出ていたと思ったら急に嵐の様な天気になったりして、そんな変わりやすい天気を指した「4月の天気(Aprilwetter)」という言葉があるほどなのです。

5月になると天気もだいぶ落ち着き、天気が良ければ20℃を超える日もあります。朝は息が白く見えるほど寒いですが、昼間は逆に半袖でないと暑いくらい。半袖の上に簡単に羽織れる物を持って行くのがおすすめです。

一方で5月の初めには「氷の聖人たち」と呼ばれる「寒の戻り」期間があり、気温が10℃ちょっとくらいまでしか上がらないこともあります。毎年5月11日~15日が該当するので、この期間に旅行予定の人は暖かめの服を持って行った方が良いでしょう。

ちなみにこの時期の私の服装は、上半身は半袖の上にコットンのカーディガンまたはライダースジャケット。下はショートパンツまたはスカートにタイツを履く事が多いです。

以上をふまえて、春の服装のポイントは以下の通り。

  • さっと羽織れる風を通さない上着
  • バッグの中に忍ばせておける折り畳み傘

さっと羽織れる風を通さない上着

晴れたと思ったら横なぐりの雨が降ったりと天気の変わりやすい4月は、ウィンドブレーカーやナイロン素材のジャケットが便利。軽くて雨や風をしっかりガードできるうえに、濡れた場合でも乾きやすいです

あとはライダースジャケットもおすすめ。本革だと扱いが面倒ですが、そこまで高級でない合皮素材のジャケットであれば多少雨に濡れても気になりません。ウィンドブレーカーもライダースもドイツでは着ている人が多いので、現地人に溶け込めるのも良い点。

今はオシャレなナイロンジャケットも色々あるので、見た目重視な方はこっちでも良さそうです。

とにもかくにも、軽くて濡れても大丈夫な上着を用意しましょう。

折り畳み傘

折り畳み傘もバッグの中に忍ばせておけば、急に雨が降ってきても困りません。現地で買うとそこまで質が良くない割に高いので、日本から持っていったほうがいいですよ。

いまは軽量の物も沢山あるので持っていても邪魔にならないはず。

夏(6月~9月上旬)の服装

ドイツの夏は湿度が高くないのでとても過ごしやすいです。最高気温は25℃に届くかなというくらい。たまに30℃近くまで気温が上がる時もあり、ジメジメしてないだけいいものの、その時はさすがに外に出るのが嫌になります。

天気も良く、夜も10時近くまで明るいので、ドイツ旅行には一番おすすめの時期です。

夏の服装でのポイントは以下の通り

  • 日焼け止め必須
  • アフターサンケアも忘れずに
  • できれば帽子も
  • 夏でも羽織るもの

日焼け止めは必須!

夏はかなり日差しが強いので、外に出る際は日焼け止めの使用を強くおすすめします。これは単にシミ対策の様な美容目的ではなく、自分の肌を守るためでもあります。

肌の強さには個人差がありますが、日焼け対策しないで何時間も外にいれば肌へのダメージが大きい事だけは確かです。

日本では日傘という選択肢がありますが、ドイツで日傘をさしている人はほぼいないので天気のいい日に傘をさしているとかなり浮きます。人の多い観光地や写真を撮ったりする際にも邪魔になるので、紫外線対策は日焼け止めにした方が賢明です。

日焼け止めだけでは心配だという人、何度も塗り直すのが面倒だという人は、「飲む日焼け止め」も便利ですよ。


アフターサンケア

日焼け止めを塗っているとはいえ、外で過ごす時間が多ければ、気づかぬうちに肌へのダメージは溜まるもの。思いっきり観光を楽しんだら、その日のうちにお肌のケアもお忘れなく。

アフターサンケア専用のクリームでも良いですし、敏感肌用のクリームもおすすめ。紫外線のダメージで肌が乾燥するほか、夏のドイツは空気が乾燥しているので、しっかり保湿できるものを使用しましょう。

帽子

外で活発に動き回りたい方は帽子も必須アイテム。というのも、日差しが強いので髪の色が黒に近いと頭がすぐに熱くなってしまうのです。

私も帽子無しで日差しの中にいるとすぐ頭だけ熱くなり、夫に「ここで目玉焼きが作れる!」なんて冗談をいわれるほど。とはいえ頭に熱がこもると熱中症のリスクも高まり、笑い事ではありません。

町歩きメインであれば日陰やお店に入って太陽から逃れることも出来ますが、広い庭園の散策やハイキングなどする予定のある方は、帽子をぜひ持参してください

夏でも羽織るもの

日中は暖かいものの夜は肌寒くなるので、簡単に羽織れるものがあると便利です。

夏はレストランのテラス席で夕食を食べる機会も多くなります。日中は暑くても日が落るとしだいに冷えてきて、昼間と同じ格好で食事していると結構肌寒かったりします。

また夏でも気温が上がらなかったり、雨が降った後で一気に気温が下がる事も。そういう場合のためにもカーディガンなど羽織れる物が必要になります。

昨年の7月には私の家族と親戚がドイツに来ましたが、やはり寒い日が2日ほどあって現地で羽織るものを購入していました。

秋(9月中旬~11月)の服装

ドイツの秋はかなり短いです。9月の中頃に少し涼しくなったと思ったら、その後は一気に気温が下がり冬へまっしぐら。11月に入ればもう真冬でみんなダウンコートや厚めのコートを着ています。

  • 持ち歩きが簡単な上着(10月初旬くらいまで)
  • 秋でも十分な防寒

持ち歩きが簡単な上着

10月初旬くらいまでは、朝は寒いけれど日中は気温が結構上がることがよくあります。朝出かける時に着ている上着も昼間は脱いで手に持つようになるので、丈の短い上着のほうが邪魔になりません。

秋でも十分な防寒を

ドイツ秋は東京の真冬に近い寒さ。手袋マフラーなどでしっかり防寒できないと凍えてしまいます。

参考程度に、私の場合だいたい10月中旬頃からウールのコートを着だし、11月に入ればダウンコートの出番という感じです。

コートの下には、寒い日だとヒートテックの上にシャツや薄めのニットを着ている事が多いです。

足りなければ現地で購入も

季節ごとの服装のポイントを解説しましたが、気候は年によって様々。必ずしも紹介したような気候になる訳ではなく、夏でも寒かったり冬でも暖かかったりという事もあります。

持ってきた服では寒すぎる/暑すぎる場合は、冒頭に書いたように現地でいくらでも購入可。H&MやZARAのような日本でも有名なブランドは大きな町なら大体どこにでもあるし、他にもC&Aなどのリーズナブルなお店もあります。

「もしも」の場合を想定してあれもこれも持って来るよりは、洋服は最低限にとどめる方が荷物も少なくて楽です。もしそれで足りないようだったら買えばいいし、洋服を買う必要がなければその分お土産の場所を確保できます。

旅行の際の洋服って結構悩む方も多いですが、あまり考えすぎずに最低限だけ用意して「足りなかったら現地で買えばいいや」くらいの気持ちで良いと思います。

あると便利!

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