モーゼルワインの町コッヘムで城祭り&絶品白ワインを楽しむ

トリーアを取材した翌日はコッヘムへ移動し、ライヒスブルク城で開催されている城祭りを訪れました。

本物のお城で開催される祭りと言うだけあり、雰囲気は中世そのもの。伝統工芸を扱う職人の店が各所にあったほか、ステージでは様々なショーが繰り広げられてかなりの盛り上がりを見せていました。

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コッヘムへのアクセス

コッヘムのアクセスは、トリーアから電車で約30分。トリーアを拠点にする場合は日帰りで訪れることができます。

そのほか行きやすそうな都市からのアクセスは、以下の通り。

  • フランクフルト・・・コブレンツ乗り換えで2時間
  • ケルン・・・コブレンツ乗り換えで2時間

また後日ブログにも書きますが、乗り換え地のコブレンツもなかなか面白い町。ライン川とモーゼル川が交わる「ドイチェス・エック」と呼ばれる岬や、美しい旧市街など見どころも沢山あります。

フランクフルトやケルンから行かれる方は、時間があればぜひコブレンツで途中下車して観光してみてください。

中世の雰囲気たっぷり コッヘムの城祭り

コッヘムの城祭りは、毎年8月第一週目の週末に開催されます。今年(2018年)はもう終了してしまいましたが、来年の開催は8月3、4日です。

お城は丘の上にあり、観光案内所前からシャトルバスが運行しています。私は以前来たことがあって道も知っていたので、今回も徒歩でお城まで向かいました。坂道が結構きついので、体力に自信がなければ迷わずシャトルバスを利用した方がいいです。

どんどん上っていくとこんな標識がみえてきます。

更にのぼると、ワイン畑のうえにひょっこりと顔を出すお城が。ここが今回のお祭りの会場です。

城門をくぐってお城のなかへ。

城内ではあちこちに伝統工業を扱う職人の店が並び、さながら中世にタイムスリップしたかのような雰囲気。中世のマルクトもこんな感じだったのかと想像せずにはいられません。

この日はお祭りがメインですが、お城自体もものすごく雰囲気あります。

城祭りや中世祭りで必ずといっていいほど見かけるのが、お店で実演している鍛冶職人。私はこれまでいくつも中世祭りや城祭りを見てきましたが、彼らにはかなりの高確率で出くわします。

この日も気温30℃を越えていて、火の前で作業する職人はかなり暑そう…

コッヘムのお祭りでは鍛冶職人を2人見かけましたが、もうひとりの職人の店には鉄のバラが置かれていました。独特な輝きを持つ美しさ。

ひたすら石を削って作品を作っている石材職人の姿も。彼のお店の前を何度か通りましたが、とうとう石を削っている姿しか見ることはありませんでした。とはいえこの石の作品たちは、買ったところで重くて持ち運びが大変そうですね。

石削り職人の隣には陶芸職人。足でろくろを動かして、あっという間にお皿や壺らしきものを作ってしまいます。そして彼の足元にも注目。オランダにありそうな木の靴をはいていました。

陶器でできた青いワイン用カップがまた美しい。買おうかかなり悩みましたが、この後ワインを買う予定で荷物をそれ以上増やしたくなかったので、結局買わず。でも写真を見ていたらやっぱり欲しくなっちゃいます。

アロマ用品を扱うお店もありました。写真だけ見ていると、なんだか魔女の館みたいですね。似たようなものでは他にもアロマ石鹸のお店があり、オレンジやレモン、チェリーなどの香りがする石鹸が並んでいました。

あと面白かったのは中世風の衣装を扱うお店。中世風ドレスや農婦風の服など、女性ものが多かったです。この機会に一着購入して、他のお祭りに着ていくのも楽しいかも。

実際今回の城祭りでも、写真のような中世風の衣装を着ている人をチラホラみかけました。でも思ったほど多くなくてびっくり。暑かったからかもしれません。

私も以前フロイデンベルクの中世市で緑のドレスを購入しましたが、実はまだ一度も出番がないんです。今年中に1度くらいは着たいのですが…

ドレス買っても着ないよな…なんて人にはアクセサリー類がおすすめ。これだったら普段でも使えそうですね。

そしてお祭りで大きな賑わいをみせていたのが、ステージで開催されたショーの数々。なかでも剣士たちの戦いが特に盛り上がっていました。

素早い剣さばきは本当に戦っているみたいで、見ているこっちも思わず手に汗握りながら見守ります。写真右に写っている人は、なんと21年間もこのお祭りで戦いを披露しているのだそう。

さてお祭りといえば気になるのが食べ物ですが、コッヘムの城祭りでは食べ物系のスタンドがかなり少なかったです。あったとしてもパンに何かを挟んだようなものくらい。もうちょっと食べ物のバリエーションがあっても良かったなと、そこだけが心残りでした。

可愛い旧市街

今回城祭りが開催されたコッヘムは、旧市街がとっても可愛くて散策が楽しい町。旧市街の中心となるマルクトは周囲を木組みの家に囲まれ、古き良きドイツの街並みが楽しめます。

細い道の両側には、カフェやレストランのほか、ワインショップも沢山。ドイツ国内のみならずお隣のオランダやベルギー、ルクセンブルクからも観光客が押し寄せ、小さな旧市街はかなりの賑わいでした。

町のあちこちに葡萄のつるが張っている様子は、ワインの町ならでは。ワインショップでは葡萄の木まで売られています。

人混みにもまれて疲れてしまったら、モーゼル川沿いの湖畔でのんびり散策するのもおすすめ。

橋の上からの絶景もお忘れなく。湖畔に並ぶカラフルな町並みと、その後方に堂々そびえるライヒスブルク城は、まるで黄金コンビのような美しさ。

コッヘムでモーゼルワインを楽しむ

コッヘムへ来たのだから、モーゼルワインを楽しまずして帰れるはずがない!という訳で、ここでも地元産ワインをしっかり味わってきました。

さきほども少し触れましたが、コッヘムは町のいたるところにワインショップがあります。だいたいどのお店でも試飲をさせてくれるので、何かしら好みのワインが見つかるはずです。

ワイナリー内のガイドツアーを行っているところもあるので、時間があれば参加してみると面白いかも。

私はこの旅行でワインを1本買うと決めていたので、宿泊ホテルの目の前にあった「H.H.Hieronimi」というワイナリーでテイスティングしてから購入しました。

カウンターのおじさんに「甘めのワインがほしい」と伝えて、用意してもらったのがこの2種類。両方ともリースリングですが、右はシュペートレーゼ、左はアウスレーゼ。

「シュペートレーゼ」や「アウスレーゼ」というのは上級ワインの格付けで、収穫時のブドウの糖度によってランク付けされます。ここではアウスレーゼの方が糖度が高く、味わいもより深みのあるもの。実際くちに含んでみても、甘みと香りが濃厚でまるでスイーツのようなワインでした。

でも結局買ったのは、右のシュペートレーゼ。甘みも十分ありつつ酸味もほのかにあるというバランスの良さが、購入の決め手です。お値段8€。

Weinkeller H.H. Hieronimi HP

【住所】
【営業時間】10:00~18:00(月、金、土、日、祝)、13:00~18:00(火~木)

 

この時点ですでにほろ酔い状態になった私は、ひとまずホテルで休憩してから再びワインをさがしに町へ繰り出しました。そんな中見つけたのが、ワインショップの2階にある素敵なバルコニー。1階のショップと同じワイナリーが経営している、ワインと軽食が楽しめるレストランです(写真は翌日の朝撮影)。

小さなバルコニーにはテーブルが4つ並び、お隣との距離もかなり近い。そのおかげもあったのか、私が1人で話しかけやすそうな雰囲気だったのか、両サイドのお隣さんとも会話が弾みました。

ここで注文したのはリースリングとワインのおつまみ。同じリースリングでもさっきのワインとはまた味わいが異なり、ワインの奥深さを感じさせます。美味しいワインに舌鼓を打ちながら、通りゆく人を眺めたりお隣さんと会話をしたりと、楽しい時間が流れていたのでした。

Weinstube Zum Kapziner

 

宿泊ホテル「ホテル・トラウムブリック」

コッヘムで宿泊したホテルは、モーゼル川を隔てて旧市街の対岸にある「ホテル・トラウムブリック」。

部屋はかなり質素で「寝るだけ」という感じ。とはいえ観光客で賑わう旧市街の雑踏から離れながらも、橋を渡ればすぐ旧市街だったので観光には大変便利でした。

アパートタイプの部屋もあるみたいなので、数日滞在してモーゼルワインを味わい尽くす!なんて人にもぴったりだと思います。

ホテル名 ホテル・トラウムブリック
Hotel Traumblick
★★★
住所
チェックイン 14時
チェックアウト 11時
料金・詳細 Booking.com Expedia ▶Agoda

 

ドイツには他にも中世祭り・城祭りがたくさん

今回訪れた城祭りのほか、ドイツでは春から秋にかけて似たようなお祭りが各地で開催されます。歴史ある旧市街や本物の古城を舞台にした中世祭りでは、中世にタイムスリップしたような気分になれること間違いなし。

フロイデンベルクの中世祭りロンネブルク城の城祭りの様子はこのブログでも書いているので、興味があれば読んでみてください。

またクリスマスの時期になると、中世風のクリスマスマーケットも出現します。普段のクリスマスマーケットとはひと味違った、独特な雰囲気が味わえますよ。昨年(2017年)にシュトゥットガルト近郊のエスリンゲンで取材した際の様子もブログに書いたので、もしかしたら読んでくださった方がいるかもしれません。

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さてコッヘムについてはここまで。翌日はライン川とモーゼル川が交わる町コブレンツで途中下車してから、家路につきます。

協力:ドイツ観光局

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